京都の桜 おすすめの穴場撮影スポット|西京区編③|十輪寺・善峯寺・金蔵寺

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寒さも和らぐ3月も終わりの頃より、京都ではいよいよお花見のシーズンが開幕します。

その名所は、空を覆い尽くすように咲きほこる定番スポットから、味わい深くひっそり佇む穴場まで様々で、観光客を飽きさせません。

そこで、そんな春の風物詩である桜の情景を目的に、ぜひカメラを手に出かけてみませんか?

今回は、そんな京都の西京区で、桜の穴場撮影スポットを紹介しましょう。

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※左上(表題の頭)の→□ボタンでガイドエリアを表示させ、目的の地区にチェックを入れながら参照ください。(スマホでは横回転させると見やすいです)

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十輪寺の桜の撮影スポットは?

<十輪寺(じゅうりんじ)>

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出典:PHOTOGRAPH.PRO

十輪寺は、850年文徳天皇が皇后の安産祈願のため地蔵を安置したのが始まりの、天台宗の古刹です。
36歌仙の一人で有名な在原業平(ありわらのなりひら)が晩年閉居された寺で、「なりひら寺」とも呼ばれています。

別記事で桜の穴場として紹介しました「大原野神社」に清和天皇后の高子が参詣したとき、叶わぬ恋心を抱いていた業平が、この塩釜で紫煙を上げて思いを伝えたといわれているのがこの十輪寺です。

毎年11月23日には、塩釜の跡の前で「塩竈清祭」(しおがまきよめさい)が業平を偲ぶ法要として行われ、参拝者も参加できるので、紅葉見物も兼ねて足を運ぶ方もいます。

「業平紅葉」と呼ばれる楓が有名で紅葉の名所でもありますが、京都を良く知っている人が花見の隠れ名所として名前を挙げる寺でもあり、その理由がなんと言っても「なりひら桜」とも呼ばれる枝垂桜です。

しかし決して桜の木が多いわけではなく、アクセスもそれほどよくないので、花見スポットとしては穴場と言えます。

・観光客は少ないですよん。特に外国人観光客はいませんでした。

・京都の桜が満開を迎える時期に行きましたが、朝に行った事もあるのか、人は少なくゆっくり出来ました。

この「京都の三つ星桜」にも数えられる樹齢150年に及ぶ桜は、境内の「三宝普感の庭(さんぽうふかん)の庭」を覆い尽くすように絢爛に咲きます。

その「三方普感(さんぽうふかん)の庭」では、少し面白い体験ができます。それが、お寺ではあるまじき、寝転がること。

三法普感とは、庭を高廊下・茶室・業平御殿の三か所から見渡せるということですが、「立つ・座る・寝る」という意味もあり、ここでは寝転がって観てもかまわないのです。

もし服装が許すなら、寺で寝転がって花見をするなどというのはめったにできない経験なので、やってみてください。そうすれば低い視線からカメラを構えられ、枝垂桜のショットで最も映える「天蓋の桜」が撮れるはずです。

また、この寺の敷地は山麓にあるので、少し登ると「なりひら桜」を見下ろすこともできるのでおすすめです。

境内には、この寺のご神木で菩薩の神力で一夜にして大樹になったという言い伝えがある樟(くすのき)も聳えます。

また、本堂の鳳輦(ほうれん)型と呼ばれる屋根はカーブが神輿のように特徴的で、文化財にも指定されているので、忘れず目にしておいて下さい。

このお寺の前の道を登っていくと、次に紹介する善峯寺に行くことができます。

<基本情報>
住所:京都市西京区大原野小塩町481
TEL:075-331-0154
拝観日:無休(行事以外)
拝観時間:9:00~17:00
拝観料:一般400円
駐車場:あり(無料)
アクセス:阪急電車「東向日」駅・JR「向日町」駅下車
     阪急バス「小塩」下車 徒歩すぐ
見頃:4月上旬~4月中旬
サイト:http://narihiratera.seesaa.net/
TOP画像も十輪寺の風景:出典PHOTOGRAPH.PRO

善峯寺の桜の撮影スポットは?

<善峯寺(よしみねでら)>

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出典:PHOTOGRAPH.PRO

善峯寺は、1029年に源算上人によって開かれた天台宗の古い山寺です。応仁の乱で大半が焼失しましたが、江戸の世に綱吉の生母、桂昌院などの手により復興され今に至っています。

急な登りを行って山門をくぐると、その山腹の立地に経堂、多宝塔、開山堂、寺宝館、桂昌院廟、十三仏堂、釈迦堂、阿弥陀堂、薬師堂・・・と数多くの建物を配する大きな規模の寺院です。

桜だけでなく、紫陽花やツツジ、青もみじと四季を通じて評判のスポットで、特に紅葉では名所として名高いお寺です。

天然記念物の龍が遊んでいるように枝を広げる樹齢600年の「遊龍の松」はとにかく見事で、山寺ならではのワンショットでは収まりきれない壮大な自然風景なので必見です。

有名な鉄道会社のCMでも取り上げられましたが、境内が3万坪と広大で、行くのに時間がかかることもあり、依然としてそれほどひどくは混まないスポットです。

・山の中にあり、喧騒を離れ、風情がありました。

・アクセスのためか、行ったときは他の観光客が少なく、境内が広いこともあってゆっくりまわることができました。

京都市内や比叡山も一望できる山腹に広がる約500本の数種の桜は、境内内外を問わずあちらこちらで彩りを競い、その光景は京都でも屈指の美しさです。

山寺ならではの立体的な桜の眺めには思わずカメラを向けたくなる魅力にあふれています。

その眺望や重層的な桜の風景など至るところが撮影ポイントと言えますが、特に桂昌院自ら植樹した樹齢300年の枝垂桜は圧巻です。
前述の遊龍の松や多宝塔を背景に仕立てたアングルでの撮影を忘れると悔やむことになるでしょう。

尚、次に紹介する「金蔵寺」には自然歩道で向かえますが山道を50分程度かかるので、くれぐれも無理はしないようにしてください。

<基本情報>
住所:京都市西京区大原野小塩町1372
TEL:075-331-0020
拝観日:不定休
拝観時間:9:00~16:45
拝観料:大人 500円/高校生 300円/小・中学生 200円
駐車場:あり(有料)
アクセス:阪急電車「東向日」駅・JR「向日町」駅下車
     阪急バス「善峯寺」下車 徒歩約8分
見頃:4月上旬~4月中旬
サイト:http://www.yoshiminedera.com/


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金蔵寺の桜の撮影スポットは?

<金蔵寺(こんぞうじ)>

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出典:PHOTOGRAPH.PRO

金蔵寺は、小塩山の中腹に位置し登山ルートの途中でもある山寺で、718年開創の天台宗派の古刹です。やはり善峯寺同様に、応仁の乱後に桂昌院によって再建された、徳川家にゆかりのお寺です。

平安京遷都の際に、境内の見晴台から京都市街ととともに対面に見える比叡山とならんで、都の四方を鎮護するために経典が埋められたとされます。

紅葉では苦労しても行く甲斐があると評判の、知る人ぞ知る超穴場ですが、桜も見逃すには惜しい花見ポイントと言えます。

車で行くにも道も細く、最寄のバス停から50分山道を歩かなければいけないなどアクセスが悪いことから、近年少しづつ人が増えてはいますが、それでもストレスを感じるほど混みあわない穴場でしょう。

・善峯寺などに比べると、観光客の姿は多くありません。

・ここを知る人はハイカーか 余程の京都マニアの穴場

山寺での桜の魅力は、なんと言っても垂直方向に数種の桜の色が重なってグラデーションを作る景観です。4月ともなると、山桜や枝垂桜で境内は桜色に包まれます。

山腹の急勾配の石段を登るとある境内の伽藍は、山の傾斜に張り付くように並び、それを覆い尽くすように花が燃える桜は、山寺でないと味わえない見事なもの。

撮影ポイントはいくつかありますが、石段前の真っ赤の仁王門にかぶさるように咲く素朴で勢いがある山桜や、やはり眼に鮮やかな赤の花をつける椿を入れての撮影など、工夫によって差し色をアクセントにした鮮烈な情景が撮れるので、頑張ってみて下さい。

訪れる人をため息とともに時間を忘れさせるこの山寺の桜は、アクセスが少々悪くとも一見の価値は必ずあります。見頃情報に注意しながら、是非足を向けてみてください。

<基本情報>
住所:京都市西京区大原野石作町1639
TEL:075-331-0023
拝観日:無休
拝観時間:8:00~17:00
拝観料:200円~(志納)
駐車場:あり(無料)
アクセス:阪急電車「東向日」駅・JR「向日町」駅下車
     阪急バス「「南春日町」」下車 徒歩60分
見頃:4月上旬~4月中旬

まとめ

山科区と同時に誕生した西京区は、京都では新しい区のひとつです。「にしきょうく」と読み、渡来した秦氏一族が居住していた地域で、桂離宮や西芳寺(苔寺)などが有名です。

山の斜面や麓に古い寺社が多く、京都市から離れているため観光客が足を向けにくいエリアでもあります。

今回はそんな西京区の3箇所をピックアップしましたが、距離的にも離れていないので散策コースとして廻るのがおすすめです。

ハイキングのイメージでそれなりの格好で廻ると、春の気持ちいい陽気の中でちょうどいいお花見が楽しめるでしょう!
もちろん体力に自信がなければ無理しないように!

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