旅館に泊まった際のチップのマナー!必要な場合と相場や渡し方を教えて!

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シーズンを迎えて家族旅行などに出かけることが増えると、心に引っかかってそのままになっているのが宿泊先でのチップのこと。

別に悩みとまでは言えないけれどなんとなく気持ちが悪くて、みんなはどうしているんだろうと思っていませんか?

外国ならともかく日本では馴染みのないチップですが、本当のところはどうなのでしょうか?

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旅館の泊まった際のチップのマナー

仲居さんに部屋へ通されたりサービスを受けたときに「ここで心づけをしたほうがいい?」って思うことがありますよね。でも案外勇気がいることでもあります。マナーとして適当なのかどうかがわからないからです。

これが海外旅行なら、全ての国に当てはまるわけではありませんがサービス業の通例としてチップを前提にした給与体系になっていたりするので渡すことがマナーとされていますが、日本ではまた事情が異なります。

では日本はどうなのかと言いますと、不要と考えるほうが基本ルールと言えます。

戦後、海外の習慣の「チップ」が日本にも輸入されましたがなじむことはなく、一律に科す「サービス料」(現在は10~15%)が生まれました。例えば海外だと宿代は文字通り宿泊のみ(荷物運び等は含まない)を指しますが、日本の場合それに付帯するお世話代も宿泊代に含まれるようになったのです。
併せて、日本では給与報酬は全て使用者が管理するのが通例で、臨時報酬を認める文化があまりないのもチップがなじまなかった理由のひとつでしょう。
ですので宿側で「チップは不要」と最初から宿泊規定として謳っているところもたくさんあります。

なので、マナーとしてチップを考えるなら渡さないほうが原則ということです。ただ悩ましいのが、原則は絶対ではないと言うこと。

では実際皆さんはどうしているかと言うと

・渡さない~76%
・ケースバイケース~20%
・必ず渡す~4%

と、不要だと考える人が多いとも言えますが、逆に渡す(こともある)場合が4人にひとり(24%)いることも悩ましい結果です。

旅館に泊まった際にチップが必要なケースは?

では、実際に渡す・渡さないの判断はどう線引きするのが適当なのでしょうか?

まず一番多い意見は、ホテルと旅館(特に日本旅館)で分けている場合で、旅館に泊まったときは心づけを渡すことが多いようです。

規定では

・旅 館~和室が5室以上、1部屋広さが7㎡以上
・ホテル~洋室が10室以上、1部屋広さが10㎡以上

となっていますが、もちろん理由はそういうことではなくやはりホテルと旅館のサービスの考え方の違いによるのではないでしょうか?

ホテルは快適さを追求したプライバシー重視のサービスに重きを置かれますが、旅館はおもてなし精神を旨として客のお世話に重きを置いているからです。

なのでホテルは部屋への立ち入りや食事のタイミングなどサービスは客側主体で決められますが、旅館は宿泊中の布団の上げ下げや食事も用意などお世話一切が旅館側の配慮で決まっていきます。当然旅館の場合は仲居さんなど宿側の従業員との接触も増えますし親密になる場合も多いので心づけを渡すケースが多いのでしょう。

1例ですが、

チップの代わりにご料金にサービス料を含ませていただいております。
客室清掃も含まれておりますのでチップは頂戴しておりません。
(帝国ホテル)

と、ホテルはチップに関しても割り切った考え方をしているところは多いです。(日本旅館が規定を設けていないということではありません)

ただ、もちろん旅館だから必ずチップを渡すのが良いということではありません。前述のとおり原則チップは不要と考えていいでしょう。もしそれでも心づけを渡すなら、想定以上のサービスを頼んだり、してもらったと感じたときです。

例えば

・幼児や高齢者、身体が不自由な場合など宿側に特別な配慮をしてもらう可能性が高い

・誕生日など記念日で特別なことをお願いした・してもらった

・体調を悪くして親身に対応してもらった

・同伴者を特別にもてなしたい

・長めの逗留で、かつ仲居さんが部屋付きのとき

・再訪でも好み等よく覚えていてくれたとき

などです。

ただ、チップを渡しても「心付けは不要です」とはっきり断られることも当然あります。
本当によくしてもらい感激して渡しても領収証を渡されたり清算時に前払い金のように処理されていたりすることもあるのでがっかりしないように頭に入れておいて下さい。

もし、万一がっかりするのが嫌なら、帰宅後に「本当に良い旅館で良い旅になりました」と感謝のハガキを送った方が喜ばれると思います。


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旅館でのチップの相場や渡し方は?

先ほども触れましたが、料金の中に含まれているサービス料はだいたい10~15%前後です。仮に宿泊代を10,000円としたら1,000円~1,500円程度のサービス料は払っていることになります。(東京のホテルの場合はホテル税も別途です)

当然心付けはそれ以上を考える必要はなく、目安は宿泊料金の10%程度でいいでしょう。もちろん特に決まりやマナーはないと考えていいです。(海外は10~20%前後です)

例えばひとりなのか大人数なのかや宿泊費にもよるでしょう。リーズナブルなところを見つけて泊まったのに必要以上にチップを奮発するのも本末転倒です。素泊まりや1万円以下の宿泊ならなおさらです。(チップは考えないとは思いますが・・)

一番多いのは個人旅行の二人以上で宿泊費が3万~5万円で1,000~3,000円程度といったところでしょうか?とても気を使ってもらったと思えば5,000円程度までは相場だと思います。

白い封筒や懐紙・ぽち袋などに入れて手渡し、もし用意がなかったらむき出しよりはちり紙でも包むとだいぶ印象が柔らかくなります。

タイミングとしては、もし事前に特別に配慮してもらうことがわかっているときは部屋に案内した仲居さんが退室する際に趣旨を伝えながら渡すといいでしょう。
逆に想定外に特別なお世話をしてもらったときは、チェックアウトの日に仲居さんが用事で部屋に来た際が一番いいです。もし用事が発生しなかったら内線で呼んで来てもらってもいいでしょう。

くれぐれも人目につく場所でおおっぴらに渡すのはNGです。あと、海外でよくやるような枕の下に置いておくのは日本ではあまりなじまない手渡し方なのでおすすめしません。

まとめ

このように、特別な気遣いをしてもらったのでなければチップは不要と考えるのがお互いにとっても無難でしょう。

例えば、それによってサービスの質が上がる「袖の下」のように考えて渡すのはナンセンスです。昔ならともかく現在では、逆にそれで態度がころっと変わるところはいい宿とは言えません。

旅の楽しみは人との出会いもそうですから、あまり堅苦しく考えず臨機応変に自分の気持ちに従えばいいのではないでしょうか?

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