七夕の由来 子供向けの説明やクイズサンプル・絵本おすすめを紹介!

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桃や端午の節句とならんで、七夕の節句も日本の大切な年中行事の一つです。

なのでお子さんの情操教育のためにも、しっかり意味合いを教えてあげたいものです。

今ではインターネットで調べれば由来などはすぐわかることですが、子どもに理解できるように説明するとなるとまた別な話です。

そこで夜空の天の川を見上げ、笹飾りなどを飾る意味や由来を、子供にどんな言葉でどう伝えればいいのかを考えてみましょう。

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七夕の由来を子供向けに説明すると?

お子さんに行事の意味や由来を聞かれて、さっと答えられる大人はそういないですよね。

子どもの、核心をついた質問にはいつもドキッとして、あたふたしてしまうもの。

でもそんなときは、あわてずに、

「お母さんもちゃんとは知らないから、調べてみるね。わかったら今度、一緒にお勉強しようね」

と、一緒に学ぶ姿勢を見せてあげるのが、子どもも嬉しいはずです。

それでは、七夕やそれにまつわることをお子さんにうまく説明するために、その由来や歴史を少しおさらいしてみましょう。

あまり、こと細かく知っても、かえって説明がまとまらなくなってしまうので、お子さんと一緒に理解するためのあらましをまとめてみます。

併せて、子供向けの表現にした説明内容の1例も紹介します。

<七夕の由来>

七夕は、正確には「七夕の節句」と言われるもの。

節句とは、新しい季節が始まる頃に、豊作や供養、厄除けを願って行われてきた風習です。

端午の節句や桃の節句などとともに、七夕も日本の大事な五節句の一つです。(1/1人日・3/3上巳・5/5端午・9/9重陽)

もともとは日本にあった、機で織った着物を神様や祖霊に捧げて豊作や厄除けを願った「棚機女」(たなばたつめ)という行事がルーツ。

ちなみに着物を捧げる際に設ける棚(祭壇)を「棚機」(たなばた)と言って、七夕の語源になったと言われます。

その風習に、中国から伝わったご存知の「織姫と彦星」の昔話が加わって、今のような行事に変化していきました。

織姫にあやかり、機織りの技・・ひいては様々な手習いごとの上達を願って、厄を払う笹竹に短冊を吊るすようになったのは、寺子屋が増えた江戸時代の頃。

織姫と彦星を無事の逢瀬を祈って星空を見上げ、願い事をしたためた短冊を結ぶという、今の風流な行事になっていきました。

ちなみに旧暦で7月7日は、今で言うと8月。

本当は梅雨も開けた8月の夜空が、二人を見守る舞台といえるのです。

これを子供にわかるような説明にすると・・・

<七夕の子供向けの説明>

日本には「節句」というものがあるの。

今年もお雛様やこいのぼりを飾ったでしょ?

あれも節句のひとつだし、七夕もそうなの。

じゃあ、節句って何かっていうと、季節が変わる時にするお祭りのこと。

日本は季節の変わる頃を、とっても大切にしてきた国なの。

なんでかって?

季節の変わり目は、作物も実らせるためにもちょうど大切な時期。

種を蒔いたり、作物を収穫する頃でしょ。

それに、寒くなったり暑くなったりして陽気が変わるから、病気にもなりやすい頃なの。

年の始めには「今年も良い一年でありますように」ってお願いしたよね。

同じように昔の人は、新しい季節が来るたびにも、健康や作物がよく実るようにお願いをするお祭りをしてたのよ。

それが節句というもの。

ちなみにお正月も節句のひとつだからね。

覚えておいて。

じゃあ、七夕はどんなお節句のお祭りかっていうと、そのころはちょうど稲の花が開いたり、麦の刈入れの大事な時期。

昔は機で織ったきれいな着物を神様やご先祖様にお供えして豊作を祝ってたの。

「機」っていうのは、昔に使われていた、蚕の糸で布を織る機械のことだからね。

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「たなばた」っていうのは、もともと神様に機で折ったものをお供えするために作った棚のこと。

覚えておいてね。

え?じゃあなんで笹にお祝い事を書いて吊るすようになったのかって?

それはね。

七夕のお話は知ってるよね。

あとで絵本を読んであげるけど、簡単に言うと、機を織るのが上手な「織姫」と働き者の「彦星」のお話。

結婚してからは仲がいいあまりに、ふたりともお仕事をしなくなっちゃったの

それに怒った織姫のお父さんは、二人を天の川の両岸に離ればなれにしたのよ。

でも全然会えないんじゃかわいそう。

そこで、天の川が夜空にきれいに輝く七夕のときだけ、会うことを許したってお話。

中国の昔話なの。

七夕は、ちょうどさっき言った節句の頃。

だから日本にそのお話が伝わった時に、お節句のお祭りにも生かされたの。

どんなふうにかっていうと、織物が上手な織姫にあやかって、物事が上達するようにお願いすることが始まったってわけ。

それで、みんなも知ってる、悪いものを追い払うパワーがある笹竹に、願いを書いた短冊を吊るして、お星様にお祈りするようになったの。

だからね。

「おもちゃがほしい」とか「美味しいものが食べたい」とかじゃなくて、上手になりたいことを書くのが正しいお願いのしかた。

ところで、雨降りの7月より8月のほうがお星様きれいなのにって思わない?

実はね。

昔のカレンダーって今より一ヶ月くらい早かったの。

だから、昔の七夕は梅雨もすっかり開けた8月だったのね。

だから、来月になったらもう一回、天の川を見上げて、織姫と彦星を見守ってあげようね。

もちろんあくまで1例ですの、いろいろアレンジしてお子さんに伝えてあげてくださいね。

七夕の由来をクイズで説明すると?

行事の由来や謂れを子供でも分かる内容にしたとしても、興味を持って聞いてくれるかどうかは、また別の話です。

お母さんもお話のプロではありませんから、上手な伝え方はなかなか難しいものです。

でしたら、いっそクイズ形式にしてしまってはいかがですか?

お子さんも、ただ説明を聞くより楽しく答えながら理解できますし、きっ興味やと関心が高まります。

でも、クイズって言われてもどんな問題にすれば?と困ってしまうと思いますので、以下のクイズサンプルを参考にしてみてください。

<七夕クイズ>

もんだい1

・七夕はなぜするの?

①ご先祖様の供養のため
②作物がいっぱい穫れるように
③字や習い事が上達するように

これは、実はとても難しい問題なの。今は短冊に書いてお願いするから③が正解だけど、今でもご先祖様を迎える意味や豊作を願う行事でもあるから、3つとも正解かな。

もんだい2

・なぜ七夕は、7月にするの?

①毎年決まってご先祖様を供養する時期だから
②天の川が一番きれいに見える時期だから
③これからの暑さで病気にならないように

うーん・・これも難しいわね。七夕ってもともとご先祖をお迎えするための行事。でも神様やお星様にいろいろお祈りするお祭りでもあるの。だから、これも全部正解!

もんだい3

・なぜ笹飾りに笹竹を使うようになったの?

①笹竹はいっぱい生えていて、困らなかったから
②笹竹は悪いものを追い払うパワーがあるから
③パンダがいる中国で生まれたお祭りだから

竹って伸びるのが早くて強い植物でしょ。だから悪いものを追い払う力があるって信じられているの。だから正解は②。

もんだい4

・短冊に書く、七夕に向いているお願い事ってどれ?

①習い事がうまくなりますように!
②大好きなケーキがたくさん食べられますように!
③おばあちゃんの腰の痛みがなくなりますように!

短冊には自分で字を書くでしょ。だから本当は字や習い事がうまくなるためにあるの。正解は①だけど、誰かを心配することもとても大事なことだからね。

もんだい5

・願い事を書く短冊には、なぜ色がついているの?

①火や土、水などの自然のパワーを表している
②自分の短冊がどれか、見てすぐわかるように
③カラフルできれいだから

正解は①。短冊は全部で5色。自然のなかにある「水・火・土・金・木」っていうとても大事で、力のあるものを色で表しているのよ。だから、きっとみんなに願い事も叶うはず。

もんだい6

・七夕には、なぜそうめんを食べるの?

①そうめんの原料の小麦がちょうど穫れる時期だから
②織物の蚕の糸に似ているから
③天の川が、まるでそうめんが流れているみたいだから

いろいろな説があるんだけど、これも全部正解なの。みんな納得の理由でしょ。

もんだい7

・天の川はなんで川に見えるの?

①夜空にできた雲が集まってそう見える
②夜空に星が集まっているところが川に見える
③町の灯りが夜空に映ってそう見える

これはみんなも間違えないでしょ。正解は②。①や③じゃ、ロマンチックじゃないわよね。でもね。昔のカレンダーは今より一ヶ月進んでたの。本当は来月の8月が昔の人の七夕。だから、夜空の星ももっときれいな時期に天の川を見上げていたのよ。


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七夕の由来の絵本でおすすめは?

いろいろな物事の由来や意味を伝えるのに、絵本の読み聞かせを利用するのも賢い方法です。

子どもはお話が大好きですし、そんな機会をたくさん作ってあげることで興味や関心が広がっていくものです。

本によっては、由来の説明ではない内容のものもあるかもしれませんが、上記のような簡単な説明をしてあげた上で行事にちなんだ絵本を読んであげればお子さんは喜ぶでしょう。

それでは、七夕にちなんだ絵本はどんなものがあるでしょうか?

少しピックアップしてみますね。

「たなばたものがたり」(行事の由来えほん)

作・舟崎克彦 絵・二俣英五郎

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うつくしいおりひめとりりしいうしかいは ひきあわされたとたんにおたがいをすきになりました・・・

行事の由来絵本のシリーズなので、七夕のはじまりや織姫・彦星のお話についても学べる絵本です。

行事の絵本は、えてして題材をデフォルメするため、お話としては面白くても、由来の知識はぼやけてしまいます。

その点、この本はきちんと読み聞かせで過不足なく学べるのが○。

おすすめです。

「たなばた」(こどものとも傑作集)

作・君島久子 絵・初山滋

むかしから人びとの心をひきつけてきた、かなしい愛の物語、七夕説話を、中国の話をもとにして、初山滋の幻想的な絵でおとどけします。

この本も、なるべく元のお話に近いものを話してあげたいときには、おすすめ。

七夕のお話は、年に1回のデートという側面が強調されがちですが、人間の持つ情愛やエゴ・悲しみが同時に描かれ、物語が幻想的なイラストともに深い印象を残します。

品切れ気味なので、図書館なども利用して、ぜひ読んであげて下さい。

「ねがいぼしかなえぼし」

作・内田麟太郎 絵・山本孝

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ねがいぼしかなえぼし (えほんのマーチ) [ 内田麟太郎 ]
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あしたはたなばたです。たんざくにねがいをこめて、しほちゃんはほしぞらをみあげました。あまのがわでもあのおふたりはあえるのでしょうか。

引っ越した男の子との再開を願う女の子の現代劇と七夕の物語をリンクさせた、読みやすい1冊です。

こちらも由来をきちんと伝える内容になっています。

特にオススメが絵のタッチ。

見やすいはっきりした画風で、離れて見ている子供も熱中できる、鮮やかできれいな絵です。

特に女の子には、共感がわく1冊かもしれません。

まとめ

お子さんの知識欲ってすごいですよね。

大人が考えもしない、当たり前と思うことの理由や説明を求めてきますし、逆にそれで自分が何も知らなかったことに気づかされたりします。

調べて自分で理解しても、子どもに教えるのはまた別で、いろいろ噛み砕いて興味を引きそうなお話にしないといけないので親御さんは大変です。

そんな際の参考になれば幸いです。お子さんとの楽しい七夕が過ごせるといいですね!

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