寒さも和らぐ3月も終わりの頃より、京都ではいよいよお花見のシーズンが開幕します。
その名所は、空を覆い尽くすように咲き乱れる定番スポットから、味わい深くひっそり佇む穴場まで様々で、観光客を飽きさせません。
そこで、そんな春の風物詩である桜の情景を目的に、ぜひカメラを手に出かけてみませんか?
今回は、そんな京都の山科区で、桜の穴場撮影スポットを紹介しましょう。
※左上(表題の頭)の→□ボタンでガイドエリアを表示させ、目的の地区にチェックを入れながら参照ください。(スマホでは横回転させると見やすいです)
三十三間堂の桜の撮影スポットは?
<蓮華王院 三十三間堂>
1165年に後白河法王の院政庁内に平清盛が私財を投じて建立した「蓮華王院」の本堂が三十三間堂で、火災による焼失からこの本堂のみ再建されました。
その後、徳川氏によって妙法院の境外仏堂と位置づけられ、今に至ります
ご存じの方は多いと思いますが、堂正面の柱間が33面あることから称された仏堂で、表情の異なる1001体の千手観音が収蔵されていることはあまりに有名です。
人気のスポットで、修学旅行観光でも定番なので、タイミングによっては人が多いと感じますが、認知度からイメージするほどのストレスがない穴場と言えます。とは言え、できれば平日や朝早めの予定がおすすめでしょう。
・11時頃いったところ、空いていてじっくりと拝観することができました。
・堂内も無料開放となっていて、この日は10:00ちょっと過ぎぐらいに行ったらそれほど混んでいませんでした。
・8時のオープン直後でしたら比較的空いていました。
三十三間堂には比較的早咲きの桜が多く、陽光桜や枝垂桜が京都の早春を、いち早く桜色に染め上げます。
本堂前や丹塗りの東大門前で絵になる桜が満開を迎えます。
特に境内東側の庭園付近は鑑賞ポイントで、池と朱塀の風景に枝垂桜が枝を下ろす雅な1枚をカメラに収めることができるでしょう。
なお、撮影が禁止となる場所も多いので注意下さい。
境内の桜を撮る分にはいいですが、堂内などは特に撮影禁止なので、ルールやマナーに従うようにお願いします。
<基本情報>
住所:京都市東山区七条通東大路西入ル三十三間堂廻り町657
TEL:075-561-0467
拝観日:無休
拝観料:600円
拝観時間:8:00~17:00
駐車場:あり(50台)
アクセス:京阪電車「七条駅」下車 徒歩約5分
市バス「博物館三十三間堂前」下車 徒歩約1分
見頃:3月下旬~4月上旬
サイト:http://sanjusangendo.jp/
養源院の桜の撮影スポットは?
<養源院>
出典:京都の桜写真
三十三間堂の向かい側に位置する養源院は、浄土真宗のお寺で、秀吉の側室の淀殿が父に当たる浅井長政の供養のために創建したものです。
その後淀殿の妹・お江によって伏見城遺構を移築し再興されました。寺名は長政の院号から取って名づけられています。北隣には京都国立博物館もあります。
俵屋宗達作の襖絵や杉戸絵・屏風絵など貴重な歴史遺産も多数所蔵し、ここでしか見れない斬新奇抜な美術品は内外から賞賛されており、この絵見たさに訪れる人も沢山います。
・これだけ見所の多いお寺なのにあまり知られていないようでいつも訪れる人は少なく、緑の多い参道を散歩したりしてゆっくり見られます。
・門をくぐると、境内に咲く2本の紅枝垂れは満開だった。静かに、ゆったりと、桜を愛でることができる。
養源院の参道では、枝ぶりも見事な山桜や八重桜が咲き、観光客を出迎えてくれます。特に山桜は、樹齢200年と言われ、京都市街地では屈指と言える立派な木です。
ただ、塀越しには覗けない本堂前の八重紅枝垂は、さらに大きく枝を伸ばし見事です。
開花時期は4月中旬と遅咲きですが、本堂の寺紋暖簾の前で降るように咲く薄紅色の枝は、風情たっぷりで、必写ポイントと言えるでしょう。
散る様も評判の名桜で、あえてその時期を選ぶ人も多いほどです。
戦火の伏見城から木板などを使って張られた「血天井」は、二条城や源光庵など各所にありますが、ここの本堂でも、関が原の戦いの激しさを物語る生々しい血痕が見上げると目にできます。
切腹して果てた人型の血模様もあり、一番リアリティーがあると評判です。
また左甚五郎が細工した、歩くと鳴る「鴬張り廊下」もあって拝観は面白味がありますが、さらに楽しくさせているのが名調子のガイドさんの存在です。
この記事のような情報を知らなくても、面白くて詳しい説明がもれなく聞けるはずですから、見どころ満載のこの寺へは予備知識ゼロで訪れることをおすすめします。
<基本情報>
住所:京都市東山区三十三間堂廻り町656
TEL:075-561-3887
拝観日:指定日休み
拝観時間:9:00~16:00(境内無料)
拝観料:500円(境内自由)
駐車場:あり
アクセス:京阪電車「七条」下車 徒歩約10分
市バス「博物館三十三間堂前」下車 徒歩約3分
見頃:4月上旬~4月中旬
※TOP画像も養源院の風景:出典PHOTOGRAPH.PRO
法往寺の桜の撮影スポットは?
<法住寺(ほうじゅうじ)>
三十三間堂の向かい、養源院の並びにある天台宗「法住寺」は、せっかくこの二社に来たのなら、併せて訪れておきたい桜の穴場です。
988年に太政大臣の藤原為光が妻娘を弔うため創建したのが起源で、その後、後白河法王の御所として「法住寺殿」も建ち、隆盛を極めました。
三十三間堂もその一部であったほどで、境内には木曽義仲軍が放った矢から法王の身を救ったとされる本尊「身代わり地蔵」もあり、地元では「みがわりさん」とも呼ばれ、厄除け祈願としても親しまれています。
・訪れる人もあまりなくひっそりとしていました。
・有名観光スポットが多いので観光客や整理のかたはおおいけど、このお寺は静かな雰囲気でした。
梅の寺としては評判で、「源平咲きの梅」という名木がありますが、塀沿いの山桜や境内の紅八重桜も華やかに咲く花見スポットです。
特に境内中央に佇む遅咲きの八重桜は、山門や塀越しに除く三十三間堂の朱塀ともうまくアングルが絡み、雅な情景が撮れるでしょう。
またここには、珍しい唐風の楼門「竜宮門」もあり、八重の花弁と重ねてみると印象的な桜写真が撮れるでしょう。
赤穂浪士も討ち入り前に「身代わり不動明王」を参拝した縁で、四十七士の木像もあります。さらに「サザエさん」作者の長谷川町子さんの菩提寺として知られています。
またここは、写経が出来る場所としても知られており、毎日9時から16時まで1,500円で受け付けているので、ぜひという方は体験してみて下さ。
<基本情報>
住所:京都市東山区三十三間堂廻り町655
TEL:075-561-4137
拝観日:
拝観料:無料
拝観時間:9:00~17:00
駐車場:あり(無料)
アクセス:京阪電車「七条」下車 徒歩約10分
見頃:3月下旬~4月上旬
サイト:http://hojyuji.jp/
まとめ
京都、東山区は言わずと知れた祇園や三条の賑やかな観光エリアも抱えつつ、山間部は開発が行われておらず、東山の麓には有名な東福寺をはじめとし大きな寺社が多い地域です。
清水寺や高台寺など観光スポットも多く混雑するエリアでもありますが、そのため脇道に入ると思わぬ隠れスポットがあッたりもします。
今回はそんな東山区の3箇所をピックアップしましたが、まだまだ撮影スポットはたくさんあるので、ぜひ別記事も参考に訪れてみてください!
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