iPhoneがまたモデルチェンジして、機種変更やこれを機にiPhoneにするユーザーも多いことでしょう。新たな機種で以前の環境を作る作業は大変ではありますが楽しいことでもあります。
ただ問題はうまく引き継げないことがあること。特にiPhoneはアプリが待機中のまま停止してしまうことが多くあるようです。
なかなか完全な解消策がない現状ですが、いくつかの考えられる原因と解消法を解説します。
iphoneでアプリが待機中の原因は?
アプリが「待機中」のまま応答しなくなることは、iPhoneユーザーなら経験している方は多いのではないでしょうか?iPhoneもコンピューターですから、PCと同様ささいな信号の送りミスでフリーズすることはあります。
発生するパターンとしては、
・アプリの新規インストール
・アプリのアップデート
・機種変更時の復元
などいくつかあるようですが、原因のひとつには端末の接続が何らかの原因で不良になって作業が中断されたことが挙げられます。
その原因を挙げると
①電波状態の一時的な接続不良
②メモリや記憶容量不足
③Apple認証の不具合
④アプリ・OSバージョンの違いによる不具合
⑤アプリ自体のバグ
が犯人になることが考えられます。中にはアプリ自体のアップデートを待たなければならないケースもあり解消できない場合もありますが、ひと通りの対処法は時間もかからないので1度試してみてください。ダメな場合のそのあとの処置の準備としてもやっておいて損はありません。
iphoneでアプリが待機中の時の対処法は?
対処策は主に下記の7つです。順番は構わないのでひと通り試してみてください。
・メモリ開放
ホームボタンをすばやく2度タップする~履歴画面が表示されるので指で上へスワイフして消していく。
・接続環境を変える
4G環境およびWi-Fiの内、安定した回線で接続する。いろいろな症例があり一概にどちらがいいとは言えませんが、認証がきちんと取れた安定した回線状態なら、できればWi-Fiの方がおすすめです。ただ、Wi-Fi下で不具合が起きていたのなら、逆に4Gにしてみる手もあります。
・機内モードの操作
もちろんOFFで作業するのは当たり前ですが、ON/OFFを繰り返し操作することで解消した事例はあります。
・Apple Storeの再ログイン
インストール途中で電波の関係など何かのはずみで認証確認に不具合が起こると動作がストップすることがあるので、ログアウト後、再度ログインをしてみて下さい。
・電源をOFF/再起動
電源をOFFにして立ち上げる通常の再起動はやってみる価値はありますが、強制再起動は最後の手段として考えたほうがいいでしょう。作業中のデータが消えてしまったりするなどトラブルの可能性はゼロではありません。
以上、ほとんどの解説ではこれらの処置を推奨していますが、中途半端な状態でセットアップされて中断しているアプリはそれだけでは自動的に再作業が始まることは少ないでしょう。従って手順は、上記の処置で原因を取り除いた上で再ダウンロードする必要があります。
・アプリの再ダウンロード・インストール
もしAppstoreで該当アプリがダウンロード可能な「雲のアイコン」になっているようなら再度行ってみてください。
ただ中途半端に組み込まれているか途中で中断していることがほとんどなので「ダウンロード中」のケースがほとんどでしょう。
その際は待機中のアプリを削除する必要があります。やり方はふたつです。
・待機中アプリの削除
該当アプリを長めにタップする~アイコンが震えだしたら左上の×を押す。
これで削除できなければ「設定」~「一般」~「機能制限」~「機能制限を設定」~「パスコード設定」(忘れないように)~「Appの削除」をON。
これで再度該当アプリを長押しすれば×ボタンが出るはずです。
尚、削除する際にはiCloudなどを利用してバックアップを取った上で行ってくださいね。
・iCloudでのバックアップ
Wi-Fi環境は必須です。その上で「設定」~「iCloud」~Appleでサインイン~「バックアップ」~「今すぐバックアップ」
こうしておけば、最悪元にもどす処置ができるので安心です。
※バックアップはいくつか方法があり、バックアップ項目もそれにより異なります。iCloudでバックアップ可能なデータは以下になります。後章の解説も併せてお読みください。
・カメラロール(iCloudフォトライブラリ無効時)
・デバイスの設定
・アプリのデータ
・ホーム画面とアプリの配置
・メッセージアプリの会話
・着信音
・ビジュアルボイスメールのパスワード
・ヘルスケアのデータ
・HomeKitのデータ
※常にiCloidと同期されているデータ(連絡先・メール・メモなど)や、再入手可能なデータ(音楽・アプリ本体・ブックなど)は対象外。
単なる新しいアプリの導入やアップデートの際に待機中のままになる症例でしたら上記で解消する可能性が高いですが、報告を見ると解決しないケースも見受けられます。
その場合は、強制再起動やサポート連絡も考えてみてください。時間に猶予があれば、そのアプリの次回アップデートの通知を待って再度試してみるのも手でしょう。
iphoneの機種変更で待機中のアプリがある時は?
新機種の発売時には、その購入者がデータ移行を行なう機会が増えますが、iPhone端末の場合はこの「待機中」問題がかなり多くなっているようです。
この場合、前述の解説も無関係ではありませんが、また別な問題も原因としてあると思われます。
一般的な機種変更時のデータ引継ぎの流れは、iTunesやiCloudに取ったバックアップを新しい端末に落とし込む形になりますが、復元時に全てのアプリが以前の状態に正常に戻せるとは限りません。
OSやアプリのバージョンが異なる場合や、パスワード認証が不十分だったり正規なアカウント引継ぎが必要な場合があり、復元の自動的な流れの中でははじかれてしまうことがあるからです。
筆者もガラケーからスマホに変更した際、連絡先データをクラウドから移行する簡単コピーアプリが待機中になり困った経験があります。
その際は削除して再インストールで解消しましたが、苦戦している方も多いようです。
ご存知かもしれませんが、iTunesと違いiCloudでとったアプリのバックアップは基本的にデータのみです。アプリ本体も取る方法もあるにはありますが、最入手はできるので意味がありませんので、普通はセーブデータのみと考えてください。
復元の際には自動的にあらためてアプリをダウンロードをした上でデータを流し込んでくれますが、当然その時点の最新バージョンでアプリをセットアップしてしまうので、古いバージョンで管理されていたデータを新しいバージョンに流し込む形になることが多く、そのため復元が失敗したり、待機中のままになるケースがあると考えられます。
また当たり前ですが、AppStore上から削除されたアプリは復元されません。
また、パスワードやアカウント情報も極力引き継がれるようなバックアップ~復元をする必要もあります。
上記のことから、iCloudではなく再度いくつかの処置をした上でiTunesにてバックアップをして復元作業をしてみて下さい。
iTunesでの作業を薦める理由は、
・バックアップ時のバージョンでアプリ本体が組み込まれる(storeになくても復元される)
・固有情報も引き継げる可能性があり(アカウント類・パスワード類・LINEトークなど)、パスワードロックではじかれる可能性を極力なくせる
ことによります。もちろん下記処置後にiCloudでも念のためバックアップはしておいて下さい。
①古いiPhoneを最新環境化
第一にやることは、古いiPhoneの環境を最新にしてデータの親和性を図っておくことです。
・OSを最新にする
「設定」~「一般」~「ソフトウェアアップデート」で確認し、最新バージョンでない場合はWi-Fi環境の下でアップデートをする。
・アプリを全て最新にする
「App Store]~「アップデート」~「すべてをアップデート」で、利用アプリをすべて最新にしておく。
またLINEに関しては、のっとりを防止するために引継ぎ時の認証が厳しくなっており、古い機種で認証アカウントが不十分にしか設定されていないと履歴が引き継がれない、復元がはじかれる、待機中で進まない等の問題が起きやすいでしょう。
必ず古いiPhone上で確認して、処置しておいて下さい。iTunesで取ったバックアップを復元するだけではアカウントは引き継がれないので注意ください。(暗号化バックアップで引き継がれる可能性はあります)
・LINEにメールアドレス・パスワードを設定する
LINE起動~「・・・」をタップ~上部の歯車のアイコンをタップ~「アカウント」でメールアドレスが未登録でしたら設定してください。同時に設定するパスワードも保管すること。認証コードをメールで受け取るため、有効なメールアドレスが必要です。
さらに引き継ぐ前後24時間のタイミングで、古いiPhone上で「引継ぎの許可」をONにする必要があります。
・LINE引継ぎ許可(引継ぎ直前に)
LINE起動~「・・・」をタップ~上部の歯車のアイコンをタップ~「アカウント引継ぎ設定」~「アカウントを引き継ぐ」をON
②iTunesにバックアップ
・ケーブルでiPhoneを接続した上で、iTunesを起動し「ファイル」~「デバイス」~「バックアップ」~「このコンピュータ」にチェック」~「iPhoneのバックアップを暗号化」にチェック~「今すぐバックアップ」
バックアップの際に注意することは「iPhoneのバックアップを暗号化」にチェックを入れて取ることです。前述のとおり、固有情報が必要な復元がきちんと行われる可能性が増しますので必須です。
尚、暗号化の際に設定するパスワードは忘れないようにしてください。
③iTunesで復元
初期化の上、再度復元作業を行ってみてください。もし組み込まれないアプリがあるようでしたら再度インストールすれば復元可能なはずです。
・「AppStore」~「アップデート」~「購入済み」~選んでインストール
尚、上記は古いiPhoneを下取りなどに出し、すでに手元にない場合はできない対策なのでご了承ください。
まとめ
こうして見ると近年のペースの速いIT利用環境の変化の中で、最も大切なのは「アップデート」と「バックアップ」だということがわかります。
そのための設定を少し怠っただけで、平時の利用は問題なくてもいざと言う時トラブルが起こるので油断できません。
今回の内容が少しでも問題解消のヒントになれば幸いです。
⇒記事一覧はコチラ