喪中の見舞いの返事 お悔やみの言葉は?香典や寒中見舞いの文例は?

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毎年、喪中ハガキをもらうことはそう珍しいことではありませんが、中にはドキッとして驚いてしまうこともあります。それがあなたにとって親しい人が大切な人を亡くしたという知らせです。

とても気落ちしているのが想像できてあなたまで切なくなってしまうものですが、そんなときは何ができて、どんな言葉をかければいいのでしょうか?

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喪中の際のお悔やみの言葉で注意することは?

しばらくご無沙汰していた間柄の親しい人から、不意に大事な人を亡くした喪中ハガキがこの時期届くことがあります。

ご主人や奥さん、お子さんなど別れなど考えてもいなかった最愛の家族を失った知人からの知らせを前に、あなたも言葉を失うほど胸が締め付けられるのではないでしょうか?

もちろん年賀状が出せないのは当たり前ですが、こんな時はどうするのが気遣いの正しい方法なのでしょうか?

すべての悲しみの中で家族を亡くすことは最も強いと言えます。ストレス強度を測る尺度の中でも最も高い値に位置づけられます。

そんな知人を前に何か慰めや力になれるなら何でもしてあげたいと思う反面、自分などに何ができるだろうと臆してしまうのも正直なところです。

言葉も気休めになる怖さがありますから、うかつに声をかけるのもためらってしまいますよね。いっそのことそっとしてあげておくのが一番ではとも考えてしまいます。

亡くなってどれくらい経っているかにもよると思いますが、ハガキから情報を得られないこともあり、聞くわけにもいかないでしょう。

いずれにしても1年も経たないうちのまだ悲しい気持ちが頭の中に溢れている時期には、誰の言葉も届かず気休めにもならないのが当たり前。大切な人の死から立ち直るには長い年月を要します。

グリーフケアという「死別の苦しみ・悲しみと対峙するのに必要なケア」を示す臨床心理学の言葉がありますが、まだ死別して間もない人へ周囲ができることはあまり沢山ありません。逆にしないほうがいいことを知るための知恵と言ってもいいでしょう。

例えば、いいと思っても言わないほうがいい言葉は沢山あります。

「しっかりして」「頑張って」「元気を出して」は心境的に無理な注文ですからふさわしくないのはよく言われますが、「気持ちはわかる」も同じ経験があることで初めて重みを持つ言葉なので、軽く感じられ相手の心には届きません。

「あなたが悲しむと○○も悲しむ」という元気付ける言葉も、癒えていない悲しみから無理に引き上げようとするので避けるべき。心置きなく泣いたり悲しんだりする時間は必要なものです。

「○○は幸せだった」「あの世で幸せにしてる」も言いがちですが、まだ死を受け止め切れていない段階では酷な言葉です。むしろ乗り越えた時点で掛けてあげる言葉でしょう。

こうしてみると喪中ハガキが届いたような時期では、死別を乗り越えるためにまずしっかり悲しんでいる段階なので、気の利いたケアができるなどと考えないほうがいいでしょう。基本はそっとしておくことです。

その上で、もしかけられる言葉があるとすれば、「何かあったらいつでも言ってね」ということ。仮にそのときには心に届かなくても、心の片隅には置かれるはず。

大事なのは「いつでも近くにいるぬくもり」を感じてもらうように、そっと寄り添うことではないでしょうか?

喪中の際のお悔やみの手紙や香典はどうする?

では、これらを踏まえて現実的にはどうすればいいのでしょうか?

喪中の方へのマナーというものは慣習的な意味合いでは明確なルールがないため戸惑うことが多く、ましてはこのようなデリケートなケースでなおさらです。

まず一般論としての対処方法は、電話で取り急ぎお悔やみの言葉を伝えて、伺えるなら弔問、遠方などで難しければ香典を送ることです。

ただ電話などでお悔やみを伝えるのはともかく、即座に弔問したり香典を送るのは少し考え物です。

①喪中ハガキが香典の催促のようになった
②時期はずれの香典に対する返礼準備の負担

知らなかったとは言え弔意が遅れた失礼を少しでも早くお詫びしたい気持ちはわかりますが、これらの理由であまり過敏に反応するのは避けたほうがいいでしょう。

そんな場合は一般論としては「寒中見舞い」を出すということが慣習となっています。寒中見舞いは出す時期が決まっており1月5日~2月4日の間に送る必要があります。

ただ、ふつう喪中の知らせが届くのは11月から12月初旬だと思うので、寒中見舞いだと少し間が空きすぎるのではと思う方も中にはいるかもしれません。

この数年の間で「喪中見舞い」という新しい考え方が生まれてきたのをご存知ですか?
これは喪中ハガキへの返事として弔意を伝えるためにできた慣習で、最近では線香や蝋燭を添えて贈るケースも増えています。この考え方に沿えば、時期にとらわれずに気持ちをすぐ伝えることができます。

ただ、はっきり言えばお悔やみの気持ちで何かをしたいと思うのは見舞う側本位の発想とも言えます。
例えばお見舞いの贈り物として、必ず使うもので相手の負担にもならない線香や蝋燭を贈るのはいいのですが、本来足を運んで自ら仏前に上げるべきお線香を送りつけるのは少し違うような気がしてなりません。

喪中見舞いとしての手紙やハガキはまだしも、そこにギフトが加わるのは少し商業主義のにおいが感じられ、必ずしも必要なものではないように思います。相手からすると押し付けにしかならないことにもなりかねません。

それなら、まだしも仏前への「お供え」という意図で品物をきちんと選んだほうがいいですが、先程触れたお香典と同様で、「催促したよう」「お返しの準備」などでかえって相手に負担をかけるのでおすすめはできません。

これらを総合すると、とりあえず電話で弔意を伝え気遣ってあげるのはともかく、それ以外で大騒ぎするのは得策ではないと感じます。何かをしてあげたい気持ちはわかりますが、いまさら一月程度を焦っても意味がないこと。

それでしたら、年も変わって少しは気持ちの切り替えがしやすいタイミングの「寒中見舞い」で元気付ける言葉を掛けてあげたほうがいいのではないでしょうか?


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寒中見舞いで喪中のお悔やみの文例は?

それでは、寒中見舞いでお悔やみを伝える書き方や文例はどうすればいいでしょうか?

前述のとおり、気を落としている相手にかける気の利いた言葉はあまりありません。ですので訃報を知らせてくれたお礼から始め、不幸を知らずにいたお詫びとお悔やみを簡素に書けばいいでしょう。

最後にさりげなく思いやる気持ちを付け加えると、相手も嬉しいはずです。
1章でふれたように、あまり余計な励ましは避けて、いつでもあなたのことを思っていますよと静かに寄り添う立場を伝えてあげることをおすすめします。

寒中見舞い申し上げます

厳しい寒さが続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

このたびはご丁寧なご挨拶状をいただきありがとうございました

お手紙を拝見して初めて○○様のご逝去を知りました

存じ上げず失礼いたしましたことをお許しください

お悔やみ申し上げますとともに○○様のご冥福を心よりお祈り申し上げます

お気を落とされていることかと存じますが、どうぞお体を大切に
新しい年をお迎えになられますよう心よりお祈り申し上げます

何かありましたら、遠慮なくいつでも連絡くださいね

寒中見舞い申し上げます

厳冬の折、皆様いかがお過ごしでしょうか。

このたびは○○様がご逝去との由を承り、驚いております。

大切な人を見送り、寂しくなられたことと思います

お悔やみにも伺えずに失礼しました

ご訃報に接し心からお悔やみ申し上げます

お気を落とされていることかと存じますが
寒さが一段と厳しくなります折柄、何卒お身体を大切にお過ごしください

何かお役に立てることがありましたら、ご遠慮なくいつでも連絡ください

まとめ

死別した悲しみに癒える期限はないのかもしれませんが、誰でも少しずつ受け入れながら前を向いていくものです。

そのために、周囲が関われない悲しみにゆだねる時間も乗り越えるための必要なプロセスです。

何かしてあげたい優しい気持ちを胸に秘めつつ、そっと寄添い遠くから静かに見守ることが真の思いやりと言えるでしょう。

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