物置などから昔に余った花火が出てくることってないですか?「これ、いつの?」と覚えていないくらい古い花火のときもありますよね。
見るからに湿気てそうで、どうせ火がつかないだろうから処分することにしても、花火って火薬だし「どう捨てれば?」って悩んじゃいます。
古い花火は本当に使えないのでしょうか?また捨てるならどうすればいいのでょうか?
花火の捨て方はどうすればいい?
もし古かったり余ったりして、どうしても花火を廃棄しなければいけない時の基本的な処分の方法は以下になります。
①バケツにたくさんの水を張る
②その中に花火をしっかり浸かるように入れる(特に火薬が入っている部分)
③1週間以上放置し、火薬が本体から水に溶け始めたのを確認する。外側の紙がふくらんで溶け始め、水が濁ってくるのが目安。
④そのまま乾かさずに土に埋めるか、普通のゴミとして処分する。(処分方法は各自治体による)
火薬は水に溶けます。中でも発火をさせる酸化剤はお塩とよく似ているのでよく水にるのです。なので酸化剤が溶け出して分離すれば、火薬としての機能しなくなります。水に浸けるのが有効なのはそんな理由によります。
それでは行政は、花火などの火薬の廃棄はどうルールを設けているのでしょう。
これは当然自治体ごとに決めているので一律ではありませんが、例としていくつか調べてみるとほとんどの自治体は
「燃やせるごみ」(ただし水で十分湿らせること)
という分類でした。火薬なのにそんな簡単でいいのか少し意外な感じはしますよね。
ただし一部の自治体では、
「花火などの引火性があるものは区では収集できません。購入店やメーカー等にお問い合わせください。」(中野区)
「使用されていない花火等が燃えるごみに混ぜて出され、収集車の中で発火する事故がありました。(中略)未使用の花火等については、発火の恐れがあります。長い間使用していないため使うのが危険であるなど、そのまま処分をしたい場合は、環境保全課まで連絡してくだい」(浦添市)
など、慎重なところもあるのでやはり一度自治体のお知らせ資料を見たり問い合わせたりしたほうがいいでしょう。
もし、ルールどおりとしても燃えるごみに出すのが心配なら、「未使用花火/水には浸けてあります」と張り紙をしておけば間違いないでしょう。
花火って消費期限があるの?
処分の方法を紹介しましたが、花火は一概に古いからもうだめというわけではありません。
湿気ているから火がつかないということをよく聞きますが、花火の変質は大きくは、
「湿気る」
「酸化する」
のふたつが考えられますが、花火の湿気に関して干せば十分に取り除くことができるものなのです。従って、湿気=もう使用できないではありません。
やり方は簡単です。風通しのいい場所で1日程度天日干しをして下さい。もし湿気ていても中の火薬や導火線が乾燥し火がつきやすくなるのでもう一度遊ぶことができます。
これは注意ですが、くれぐれも火気がなく極端に高温にならないところで干してくださいね。
もしそうやって干してみて、それでもダメなら湿気ているのではなく火薬が酸化してしまっているので処分するしかないでしょう。
このように、花火には消費期限は基本的にありません。何年単位ではなく、保管によっては何十年経った花火でもちゃんと点火できることもあります。問題は湿気ているかではなく酸化しているかなのです。
線香花火は古い方が何故かきれいという方もいらっしゃいますし、2~3年寝かせたほうがよりきれいになるという花火職人さんもいるくらいなのです。
ただ、本体などが破損していたら使用しないこと。パイプが柔らかくなっている打ち上げ花火や薬品が出ている手持ち花火は、危険なので使わないほうが無難です。
花火の保管法で注意すること
それではシーズンに使い切れず余ってしまった花火はどうすればいいのでしょう?
上記のように処分も意外と手間がかかりますし、消費期限がないのであれば安全を十分期して正しい保管をすれば、次のシーズンでも十分楽しめるはずです。
火薬ですから保管法も大変と思われるかもしれませんが、それほど難しいことはなく、ごく当たり前のことを心がければいいだけです。
まず当たり前ですが火気がないところ。それに温度上場する場所も避けるべきでしょう。
その上で湿気対策が一番のポイントです。そのためには
①湿気取りに優れた効果がある新聞紙にくるむ。
②さらにお菓子に入っているようなシリカゲル乾燥剤と一緒にしてラップやビニール袋に入れる。
③その形で、湿気の少ない冷暗場所に保管する。
当たり前の処置ばかりですが、この方法で翌年の夏に使えないことはまずないでしょう。
冷暗所にとよく言いますが、家の中ではどこがいいのでしょう?
一番のおすすめは冷蔵庫ですが、さすがに食べ物と一緒は嫌ですよね。でしたら一番BESTは床下収納。最近のお宅は設けられている家も多いのでおすすめです。クローゼットなども温度影響は受けにくいので適しています。(場合によっては不向きな場合もあるので温度に注意下さい)
上でも注意点として触れましたが、破損していたら保管にも向きません。パイプが柔らかくなっている打ち上げ花火や、薬品がはがれている手持ち花火はとっておかないで処分してください。
もうひとつ、これが一番大事ですが長持ちするとは言え、取っておくことを積極的におすすめするものではありません。おもちゃとは言え火薬ですから、家庭に火事になる元を長く置くことは好ましいことではないですよね。買ったシーズン中に消費してしまうに越したことはありませんし、もし余っても大量に置いておくのは避けるべきでしょう。
最後によく保管に際して法律を心配する方がいますが、販売流通業者や大きな打上げ花火に関しては取締りの法律はありますが、家庭で遊ぶようないわゆるおもちゃ花火はその対象ではありません。ただもちろん法律はなくともルールやマナーなど細心の注意が必要なのはいうまでもありません。
まとめ
花火などはさっと楽しんで余ったらもたないので処分し、古い花火が出てきてもまず使えない・・・そう思っていたので、まったく逆で意外な気がしたのは私だけではないのではないでしょうか?
とは言え火薬ですから長く置かないに限るのは言うまでもありません。くれぐれも最大限の注意は払って扱ってくださいね。
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