今年の秋こそ、テレビで紹介される現実とは思えないような見事な紅葉を見に行きたいと思っている方は多いでしょう。
一方で、人の波に大変な思いをしたなどの口コミも聞こえてきて、少し二の足を踏んでしまうのも正直なところです。
かと言って時期を外して行っても意味がありませんし、ゆっくりあの素晴らしい景観を眺めるのは難しいのでしょうか?
いえ、京都には有名スポットに負けない紅葉が堪能できる穴場はあります!今回は北区でそんな隠れた名所をピックアップしてみました!
京都で紅葉の穴場 常照寺とは?
北区は平野部の市街地と北部山間部があるエリアで、アクセスなどの観光の仕方も地域によってだいぶ変わります。
山間部の紅葉スポットでは、以前は京都から遠いゆえに穴場だった貴船神社や鞍馬寺がありますが、現在は有名スポットのひとつに数えられ特にアクセス時の混雑が避けられません。
そこで市街地に目を向けるとやはり金閣寺・源光庵などの定番スポットはありますが、探せばまだまだ穴場といえる紅葉ポイントがあります。
今回はそんな北区での穴場スポットを紹介しますね。
※左上(表題の頭)の→□ボタンでガイドエリアを表示させ、目的の地区にチェックを入れながら参照ください。(スマホでは横回転させると見やすいです)
<常照寺(じょうしょうじ)>
住所:京都府京都市北区鷹峯北鷹峯町45
TEL:075-492-6775
拝観日:無休
拝観時間:8:30~17:00
拝観料:大人300円 小人150円(シーズン中は400円)
駐車場:あり
アクセス:京都市営地下鉄「北大路」駅下車
市バス「鷹峯源光庵前」下車 徒歩約2分
見頃:11月中旬~下旬
天下の名妓、吉野太夫ゆかりの寺として名前の知られ、1000本もある桜の名所としての方が認知されているかもしれません。また近くには「悟りの間」で有名な「源光庵」があり、超定番スポット近くの穴場という公式が当てはまる場所です。市街地から離れていることも穴場のひとつの理由でしょう。
・紅葉を見に行くには穴場的に良い場所です。
・混雑をそれ程感じないのは、広い境内のおかげかもしれません。ゆったりと紅葉を観賞出来ますよ。
本阿弥光悦が開基し、吉野太夫が寄進した朱塗りの「吉野門」や吉野窓が有名な茶室の「遺芳庵」、吉野太夫の墓所など、かの名妓との関係が深いことがうかがえ「吉野の寺」などとも呼ばれています。
洛北につきものの鷹峯の山杉の緑をバックに、境内では本堂や宝蔵周辺にオレンジ系の紅葉が点在し、山門を額縁に見立てた紅葉の眺めも味があり人気です。
散紅葉の頃も見逃せず、赤い地面に赤い灯篭が立つさまは思わずカメラを向けてしまうほど絵になります。
鷹峯地区では、源光寺・光悦寺とここ常照寺の三つを3大紅葉寺と称える人は多いようです。
ちなみに、拝観するとお菓子とお茶がいただけます。もみじの真下に紅葉の時期だけ設けられた茶席で、お菓子に添えて置かれた赤い葉の風流なことといったら、それはもう嬉しくなるもてなしです。
たっぷりな紅葉も見事でいいですが、青葉も、黄葉も、紅葉も、そして朽葉もこれくらいの方が実は趣深いのでは?と思わせる、心地いいお寺と言えそうです。
京都で紅葉の穴場 正伝寺とは?
<正伝寺>
住所:京都市北区西賀茂北鎮守菴町72
TEL:075-491-3259
拝観日:無休
拝観時間:9:00~17:00
拝観料:400円
駐車場:あり(無料)
アクセス:JR京都駅より市バス9系統で神光院前下車徒歩15分
見頃:11月下旬~12月上旬
鎌倉時代に創建された臨済宗の禅寺で、その慎ましいたたずまいはとても情緒豊かで落ち着があります。デビッド・ボウイも日本での焼酎CM撮影の際わざわざここを指定し、その庭園の美しさの涙したほどの枯山水の名所です。
明治の頃、廃仏毀釈で6つある別坊が全て壊され、それ以後ひっそりと森の中に建っています。
近くには五山の送り火で「舟形」が焚かれる西賀茂の船山もあります。
・市街地から離れている正伝寺はとても静か。山門から本堂に近づくにつれて紅葉が深くなる様は情緒豊かで心に残ります。
・中心部から離れた場所なので人が極めて少なく落ち着いて回れます。
比叡山を借景にした庭は他にもたくさんありますが、ボウイが涙を浮かべたここほど形のいい山並みを望めるところは他にないと言ってよく、そのアングルは絶景でしょう。
参道の傾斜を上がっていくと、寺近くで早速両側からせり出した紅葉が迎えてくれ、境内でも彩りは点在していますが、やはり拝観料を惜しまずお堂に上がって前述の庭園を体験すべきです。
紅葉とは関係ありませんが、正伝寺のもうひとつの目玉は本堂の血天井。源光庵・養源院と並んで3大血天井のひとつで、関が原合戦時に徳川武将が自害した伏見城の床板を天井に張ったものです。
その血天井が見下ろす縁側で小堀遠州作の枯山水の名庭園を眺めれば、心が洗われるひとときになるでしょう。庭自体には紅葉はありませんが、比叡山とともに手前の白い塀ごしに覗く赤い葉が全体の構図を上品に彩ってくれて必見です。
根強いファンやリピータがいるのは、デビッド・ボウイも感じた特別な力を持つ景色だからこそなのでしょう。
そういう意味では、ここは京都観光でも中~上級のスポットと言えます。
たっぷりの紅葉の囲まれることを期待していくと肩透かしを食うかもしれません。しかし、紅葉も必須とした調和の取れた風景を望む、人口の音がほとんど聞こえない稀有な空間で京都の癒しを味わいたいのなら、是非おすすめです!
京都で紅葉の穴場 上賀茂神社とは?
<上賀茂神社>
住所:京都府京都市北区上賀茂本山339
TEL:075-781-0011
拝観日:無休
拝観時間:鳥居内は5時30分~17時、
楼門より内部は8:00~16:00(土日16:30)
11~3月は8:30から
拝観料:500円(境内無料)
駐車場:あり(有料)
アクセス:JR京都駅より市「上賀茂神社」下車徒歩すぐ
見頃:11月中旬~下旬
サイト:http://www.kamigamojinja.jp/index.html
正式な名前は「賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)」といい、京都の北部に位置する由緒正しい京都最古の神社で、下賀茂神社とともに加茂氏の氏神を祀る二十二社(朝廷から特別に選ばれた社)のひとつです。
ユネスコ世界遺産に「古都京都文化財」として指定されており、国宝や重要文化財の建造物や宝物も多数あり、その歴史的価値は京都にあっても群を抜いています。しかも、そんな文化財が無料で観賞できます。
世界遺産の神社だと知っている方はそのネームバリューに、上賀茂神社が紅葉の穴場と聞いて「え?」と意外な気がするかもしれません。
確かに観光地としては人気のスポットで、桜の時期やブライダルとしても普段は賑わいますが、こと紅葉に関してはメジャースポットに比べてはるかに混雑ストレスはありません。
電車のみではいけず、京都駅からバスでも終点停留所までの1時間程度はかかる立地で、境内は広大なのも手伝い落ち着いて見て回ることができるでしょう。
・京都は何処も人が多いですが、この施設は他の施設に比べたら比較的人が少なく、落ち着いて参拝することができます。
・紅葉の時季と重なっていましたが、さほど混んでいなかったです。
広い敷地の中では、どこでも紅葉が目に飛び込んでくるかと思いますが、観賞におすすめポイントはいくつかあります、
まずは二ノ鳥居近くでは真っ赤な紅葉が、桜門あたりでは朱塗りの鳥居と真っ赤な彩りの競演を眺めることができます。
また敷地内を流れる百人一首にも歌われた「ならの小川」沿いの散歩道では楓のトンネルの下を散策できるでしょう。また散り紅葉で絨毯が敷かれる頃も風情は抜群です。
上賀茂神社の魅力は、錦秋一色でなく、広葉樹の緑も加味され落ちついた中に豊かな色彩を味わえること。
沢山の見所がある上賀茂神社ですが、パワースポットとしても近年注目をされ、例えば三角錐に盛られた砂を見かけたら「立砂」と呼ばれる神様が降臨した山の象徴したパワースポットですので、ぜひその気を感じてみてください。
時期は違いますが(5月)、人気のイベントに競馬(くらべうま)があり、普通の競馬場では考えられないほど目の前を走る古式豊かな中にも迫力のある神事が見れますし、同じ5月の葵祭は京都の祭りの中でも有名な、見どころ満載の行事ですのでぜひおすすめです!
まとめ
前述のとおり、北区では山間部の貴船・鞍馬寺はいまや混雑スポットになりましたが、行きやすい市街地にもこのような見逃したくない名所がまだ沢山あります。
おのお理由があっての穴場ですが、それゆえ素晴らしい紅葉体験ができるお得な場所ともいえるので、ぜひ足を運んでみてください。
⇒北区での別な紅葉穴場スポットは
「京都の紅葉で北区の穴場を厳選!等持院・光悦寺・大徳寺!」
「京都の紅葉で北区の穴場を厳選③!吟松寺・岩戸落葉神社・紅葉谷庭園!」
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