今年の秋こそ、テレビで紹介される現実とは思えないような見事な紅葉を見に行きたいと思っている方は多いでしょう。
一方で、人が多くてで大変な思いをしたなどの口コミも聞こえてきて、少し二の足を踏んでしまうのも正直なところです。
かと言って時期を外して行っても意味がありませんし、ゆっくりあの素晴らしい景観を眺めるのは難しいのでしょうか?
いえ、京都には有名スポットに負けない紅葉が堪能できる穴場はあります!今回は北区でそんな隠れた名所をピックアップしてみました!
吟松寺の京都の紅葉とは?
北区は平野部の市街地と北部山間部があるエリアで、アクセスなどの観光の仕方も地域によってだいぶ変わります。
山間部の紅葉スポットでは、以前は京都から遠いゆえに穴場だった貴船神社や鞍馬寺がありますが、現在は有名スポットのひとつに数えられ特にアクセス時の混雑が避けられません。
そこで市街地に目を向けるとやはり金閣寺・源光庵などの定番スポットはありますが、探せばまだまだ穴場といえる紅葉ポイントがあります。
今回はそんな北区での穴場スポットを紹介しますね。
※左上(表題の頭)の→□ボタンでガイドエリアを表示させ、目的の地区にチェックを入れながら参照ください。(スマホでは横回転させると見やすいです)
<吟松寺(ぎんしょうじ)>
出典:京都紅葉photo
住所:京都府京都市北区鷹峯千束町32
TEL:075-492-3870
拝観料:無料
駐車場:あり(無料)
アクセス:京都市バス「鷹峯源光庵前」下車徒歩8分
見頃:11月中旬~11月下旬
エリア的にはおそらくここを目当てに行く方が多いと思われる、別記事でも紹介した光悦寺やしょうざんリゾート京都などがある紙屋川沿いを北へ歩くとある浄土宗のお寺です。1626年藤原守隆の次男左伝次守伝によって開かれたとも伝えられます。
今でこそ少し名前は認知されつつありますが、バスが通れない道幅が狭い道でのアクセス難所のため、少し前まではあまり人を見かけない鷹峰三山の隠れた紅葉の名所でした。現在でも観光寺ではなく、観光拝観などは行なっていません。
・秋の鷹峯に訪れた際は、ぜひ訪れて欲しいお寺の1つ。見頃の時期でも混雑しない分、ゆったりと紅葉狩りが出来ますよ。
山あいの紅葉は概して濃く深い色づきが特徴ですが、吟松寺のカエデは特にそれが言え、紙屋川をはさむ背後の山の緑とのコントラストで寺が燃えるように映えています。
先程もふれましたが、観光寺院ではないので門も閉まっていることがありますが、沿道の塀越しや小さな山門までの数10メートル入れる参道でもカエデが枝を伸ばして紅葉の中に身を置くことができるので心配ありません。
なお、裏庭に建つ小堀遠州作の書院式茶室は、例年11月の土・日曜日に解放されている予定なので興味があれば参考にして下さい。
また、先程ふれた「しょうざんリゾート」の庭園紅葉も寺院のそれに劣らず見事ですので、有料ですがせっかくなら併せて見てみるといいでしょう。
京都の岩戸落葉神社の紅葉とは?
<岩戸落葉神社(いわとおちばじんじゃ)>
住所:京都市北区小野下ノ町170
TEL:075-406-2004(市・小野郷出張所)
拝観日:無休
拝観時間:境内自由
拝観料:無料
駐車場:なし
アクセス:JRバス「小野郷」下車すぐ
見頃:11月中旬~11月下旬
※TOP画像は岩戸落葉神社の風景
出典:京都紅葉photo
京都市の北に位置する北区でさらに山あいに向かって嵐山から周山街道を北進すると、本殿がふたつある珍しい神社があります。
それが岩戸落葉神社で、「岩戸社」「落葉社」の各々は祀る氏神が異なり、小野上村・小野下村の社として有します。
もう少し説明すると、岩戸社は彌都波能賣神(みづはのめのかみ)、稚日女神(わかひめのかみ)、瀬織津姫神(せおりつひめのかみ)を祀り、落葉社は源氏物語にも登場する落葉姫命(おちばひめのみこと)を祀ります。
紅葉の見どころは境内に立つ樹齢400年と言われる4本の大銀杏です。奥から色づき始めたイチョウは、その豊富な葉量をふんだんに落としながら境内を黄色の大地に変え、遅れて最盛期を迎える入り口のイチョウが20mの高さの頭上を黄金に染め上げると、この神社の錦秋の絵が完成します。
少し強い北風が吹こうものなら、さらに目の前まで黄色に染まる落葉のシャワーを浴びることができます。
出典:京都紅葉photo
時期によっては落葉が積もりすぎて足もとの凹凸がわからないほどなので注意ください。もっともそんな理由で転ぶのも乙なものかもしれませんね。
シーズンに1回だけ(主には11月中旬・第3土曜日頃)地元の氏子有志の方が持ち寄った灯りでライトアップもされて賑わい太鼓奉納も行なわれるので、興味があれば確認してみてください。運がよければ甘味の振るまいにちゃっかりありつけるかもしれません。
地図を見て「こんな山あいまで」と言わず足を伸ばすと、時期がはまれば足労の甲斐が十分にある夢のような黄金の神社に出会えるかもしれません。
京都の紅葉谷庭園の紅葉とは?
<紅葉谷庭園>
Photo by Shinoda-tym 表示-継承 3.0住所:京都市北区大宮釈迦谷10-102
TEL:075-491-0666
入館日:無休
拝観時間:鳥居内は5時30分~17時、
楼門より内部は8:00~16:00(土日16:30)
11~3月は8:30から
見学料:大人300円(美術館との共通券700円・夜間800円)
駐車場:あり(無料)
アクセス:市バス「釈迦谷口」下車徒歩8分
地下鉄烏丸線北大路駅・北山駅よりタクシー8分
嵐電北野白梅町駅よりタクシー12分
京阪出町柳駅よりタクシー15分
京都駅よりタクシー30分
公式サイト
見頃:11月中旬~下旬
隠れ名所になる理由はアクセスの悪さや限定公開など様々ですが、紅葉谷はまさに手付かずの自生する紅葉がそのまま残る鷹峯北東部の谷間にあり、整備して公開されたのが2013年からとまだ間もないことによります。
・お庭も静かにゆっくりと拝見できました。紅葉の時期の公開が始めてということもあってあまり知られていないんでしょうね。
谷間に2000坪もの「玄覇池(げんばいけ)」があるこの紅葉の自生地はかつて「紅葉谷遊園」と呼ばれ親しまれてきましたが、途中に大徳寺領になったり民間に渡ったりして、現在では太閤山荘の外苑として整備され、回遊式庭園の体裁が整えられた「紅葉谷庭園」の名で公開に至りました。
その自然環境は圧巻で、春は桜・山躑躅、初夏に黄菖蒲、秋は紅葉と四季を通じて明媚な情景を魅せてくれ、野生動物や野鳥も沢山生息するエリアです。
特に有名なのが池にせり出すように枝を広げる紅葉が、池の神秘的な色の水鏡に映るさま。「臥龍紅葉」と呼ばれているこの名勝は、論より証拠で上記の画像を見れば言葉など要らないはず。
あの高台寺の臥龍池の水面に映る紅葉を凌ぐ凄みがあると思いませんか?
太閤山荘は生糸問屋の主人が戦前に建てた数奇屋建築の建物で、茶人としても著名だった太閤秀吉を称える目的で美術館館長の宮下氏が保有・公開しています。
太閤山荘ではいろいろな催事もありますが、例年庭園でもライトアップが催され、池の水面に映る葉がいっそう映えて幻想的です。
太閤山荘外苑「紅葉谷庭園」特別公開ライトアップ
期間:11月15日~12月14日(予定)
時間:9:30~20:30 ライトアップ17:30~20:30
料金:共通チケット700円 17:30~(ライトアップ)800円
庭園のみは300円
こちらも、源光庵など観光客が絶えないスポットの近くであることを考えると、そう遠くない将来は混雑する観光地になることも十分予想されると言えます。
まとめ
前述のとおり、北区ではアクセスの悪い山間部の貴船・鞍馬寺ですら今や混雑スポットになりましたが、まだ知られていない見逃したくない名所が沢山あります。
おのおの理由があっての穴場ですが、それゆえ素晴らしい紅葉体験ができるお得な場所ともいえるので、ぜひ1度足を運んでみてください。
⇒北区での別な紅葉穴場スポット
「京都の紅葉で北区の穴場を厳選!等持院・光悦寺・大徳寺!」
「京都の紅葉で北区の穴場を厳選②!常照寺・正伝寺・上賀茂神社!」
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