初詣はいつまでに?由来でわかる期間や喪中・忌中のルール!

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新しい年をより良い1年になるようにお願いをする初詣は、元旦などできるだけ早く行きたいと思うのはもちろんですが、いろいろ事情があり遅くなりそうな年もあります。

また、喪中のときなどはそういう祈願をしてもいいのか、二の足を踏んでしまうこともあるでしょう。

そんな、初詣で迷った際の考え方を解説します。

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初詣はいつまでに行けばいいのか?

普通なら年が明けたら、いの一番で行きたい初詣ですが、家族の都合などいろいろな事情で遅くなってしまう場合もあるはずです。

そもそも初詣というのはいつまでに行くという、時期のルールやマナーが決まっているものなのでしょうか?

結論から言うと、多くの人がそうするという目安はもちろんありますが、必ずという決まりはありません。

「元旦」「三が日」「松の内(~7日)」くらいまでと考える方が多いと思いますが、一方で小正月(1月15日)や旧暦元旦(2017年は1月28日)・立春(2月4日)を目安にする方もいますし、地域によってもさまざまな解釈があります。

また、正月は歳神様を家に招いてもてなすことが本来の祭事としての趣旨ですから、いらっしゃる内に家を空けるというのはおかしな話しです。
そう考えれば、初詣は神様が帰る7日(地域によっては15日)以降にすべきということになるでしょう。

このように、要は定まったマナーはないので、初詣は都合のつくときに行けばいいということになります。

由来でわかる初詣の期間はいつまでか?

初詣という慣習の由来をもう少し掘り下げると、さらに定まった時期はないということがわかるので、少し紹介しましょう。

「縁」という言葉は皆さんも「人とかかわりを持つ」という意味で普通に使うと思いますが、本来は神道から来ている言葉で「神様とのかかわり」を指します。

なので「縁日」は神様にかかわりがある日のことですし、「縁起がいい」とは神様に関係した好ましいことを指します。当然元旦は、その年に初めて来る「縁日」ということになります。

それでは初詣についてはどうかというと、以前は神様(歳神様)がいる方角を縁起がいい「恵方」と呼んで、その方角にある神社に詣でる「恵方参り」が一般的でした。
これが初詣の原型の一説とされますが、その時期も当然ですが節分(旧暦での新年)に行われていました。

ちなみに今ではメジャーになった「恵方巻き」が節分の風習として紹介されたのもこのためです。

その「恵方参り」が現在の「初詣」に変化したのは、主には鉄道会社を中心とした商業的な理由によります。
毎年神様がいる方角に左右される「恵方参り」では人の動きが定まらず、鉄道会社も収益が安定しないため、さまざまな宣伝活動を経て「恵方」にこだわらないスタイルの「初詣」へと変化させていったということです。

元旦が好ましいという通念さえ、商業的な荷動きの都合に関係していると言われますし、「初詣」という言葉が、古い歴史を持つ俳句文学に登場するのは、つい最近とも言える大正時代以降という事実もあります。

以上のことから、「初詣」という慣習はルールやマナーにしばられる性格のものではなく、ましてや人に右へ倣えをする必要もないことがわかるでしょう。

その年の初めての参拝・祈願を「初詣」と考えるくらいの余裕があってもいいのではないでしょうか。

むしろ前述の「縁」を大切にするなら、解説の通り遅めのほうがいいとさえ言えるかもしれません。


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忌中と喪中の初詣のルールは?

以上のように、ある意味日本人は神様との「縁」に守られてもいますが、逆にしばられていると言ってもいいかもしれません。

それは喪中のときの考え方にも如実に表れるのです。

本来、「喪中」という考え方は「神道」とは関係なく、「儒教」に由来する考え方です。
儒教は主には、自分を律する教えを説き、「喪中」も故人を悼み偲ぶための自分に課す期間のことを指します。
その期間は続柄にもよりますが、だいたい1年なのはご存知でしょう。

では「神道」ではどう考えるかというと、「死」は穢れと位置づけ、清める期間が必要なものとします。この期間を「忌中」と呼び、忌が明けるのは49日後とされ、それまでは神社など聖域には立ち入ることは原則NGです。

「喪中」と「忌中」は、このように180度違う考えと言えますが、その混同の中にも日本人の「縁」にしばられている「タブー感」の一端が伺えるのは興味深いことに思います。

ですので、忌中が明けていれば、仮に喪中であっても神社での初詣は問題ありませんし、もし忌中でもなんらかの新年の祈願をしたければ、先祖や故人も含めて仏様を祀る寺院に行けばいいでしょう。

新たな年の安寧を先祖にお願いすれば、お墓参りも兼ねることができ、少し不謹慎かもしれませんが一石二鳥になるはずです。

ちなみに、有名寺院には、川崎大師(真言宗)、成田山新勝寺(真言宗)、浅草寺(単立)、柴又帝釈天(日蓮宗)、佐野厄除け大師(天台宗)などがあるので、参考にして下さい。

まとめ

こう見てくると、普段はあまり意識していなくても、敬いや畏れなど日本人の土台に神道が根付いていることがよくわかります。

できたら、あまりしばられた不自由な解釈をするのではなく、よりよく生活していくための指標にしていければいいのではないでしょうか?

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