寒さも和らぐ3月も終わりの頃より、京都ではいよいよお花見のシーズンが開幕します。
その名所は、空を覆い尽くすように咲き乱れる定番スポットから、味わい深くひっそり佇む穴場まで様々で、観光客を飽きさせません。
そこで、そんな春の風物詩である桜の情景を目的に、ぜひカメラを手に出かけてみませんか?
今回は、そんな京都の左京区で、桜の穴場撮影スポットを紹介しましょう。
※左上(表題の頭)の→□ボタンでガイドエリアを表示させ、目的の地区にチェックを入れながら参照ください。(スマホでは横回転させると見やすいです)
真如堂の桜の撮影スポットは?
<真正極楽寺 真如堂>
哲学の道を東にそれて少々坂道を登っていくと、その名の通り正真正銘の極楽が姿を表します。
正式名称は真正極楽寺というこの天台宗の寺は、992年一条天皇により建立され、応仁の乱で消失後、1693年この地に再興されました。ちなみに「真如堂」とは、もともと本堂の呼び名です。
紅葉では圧倒的な人気のスポットですが、桜も捨てたものではない名所で、そのわりには紅葉ほど知れ渡っていないため、まだまだ混雑スポットに比べれば穴場と言えます。
・京都のほかのお寺ほどメジャーではないかもしれませんが、落ち着いてとてもいい感じです。
・銀閣寺や永観堂など哲学の道沿いの名所に比べると観光客は少なく、比較的落ち着いて見学することができます。
境内には70本ほどのソメイヨシノや枝垂桜が咲きほこりますが、名物桜は本堂脇の「たてかわ桜」です。
春日局のお手植えと言われ、樹皮に縦の裂け目が入っている珍しい桜です。
ただ、撮影ポイントは何と言っても、三重の法華塔と、その周囲に咲く数種の桜で見頃時期に合わせてセットするアングルでしょう。ソメイヨシノもよし、枝垂桜もよしで訪れた時期に応じて京都の春のショットが収められます。
本尊の阿弥陀如来像は別名を「うなずきの阿弥陀」といい、「京の都の婦女子を救済してあげて下さい」と拝むと3度頷かれたと伝えられるもので、女性に篤いご利益があるとされます。
また、拝観料は必要ですが、三重塔や大文字の東山連峰を借景とした枯山水庭園「涅槃の庭」は見ごたえがありおすすめです。
<基本情報>
住所:京都市左京区浄土寺真如町82
TEL:075-771-0365
拝観料:大人500円、高校生400円、中学生300円(境内無料)
拝観時間:9:00~16:00
駐車場:なし
アクセス:地下鉄東西線蹴上駅下車 徒歩約20分、
市バス「南禅寺・永観堂道」下車徒歩約30分
見頃:4月上旬~4月中旬
サイト:http://shin-nyo-do.jp/
金戒光明寺の桜の撮影スポットは?
<金戒光明寺>
出典:京都の桜写真
春は桜、秋は紅葉の穴場として地元の方にも愛されている金戒光明寺は、その住所から「クロタニさん」とも呼ばれています。先ほど紹介しました真如堂からもほど近い立地にあります。
1175年に法然上人が修行後に比叡山の黒谷(青龍寺)から降りてこの地で庵を結んだためで、それ以降比叡山は元黒谷と呼ばれるようになりました。
また、京都の治安を守る京都守護職が設置された、新撰組発祥の地でもあります。
・どこに行っても混雑している。だが、ここは大変立派なお寺であるにもかかわらず、混雑していないのでゆっくり見学できた。しかも入場無料。
・見所が多いお寺ながら、境内に入るだけなら無料で、また近くにある銀閣寺や哲学の道と比べると観光客はずっと少なく、穴場の観光地としておすすめです。
浄土宗のルーツとも言える光明寺は、山門、御影堂、三重塔、18の塔頭などで構成され、堂々たる山門の前では、その山門に負けない迫力の染井吉野が花を咲かせています。
また会津藩の墓地がある極楽橋近くの桜も見所で、広大な境内全体でゆっくり桜を楽しめます。
撮影ポイントとは、何と言っても巨大で勇壮な山門をバックに置いた染井吉野の姿!このショットにまさる京都の桜風景はそうそう望めないはずです。
また高台に位置する立地を生かした見下ろしアングルも豊富にあるので、チャレンジしてみて下さい。
桜以外でちょっと面白いのが、敷地内に鎮座する「五劫思惟(ごこうしゆい)阿弥陀仏」。
普通の阿弥陀様と違い、長い修行の果てに頭髪が渦を巻くように大きく伸びた螺髪(らほつ)になっているので、通称「アフロ地蔵」と呼ばれて親しまれています。
春は、ソメイヨシノに囲まれた姿をみることができるので、探してみて下さい。
<基本情報>
住所:京都市左京区黒谷町121
TEL:075-771-2204
拝観時間:9:00~16:00
定休日:無休
拝観料:境内無料(秋季公開時 庭園600円/拝観800円)
駐車場:あり(有料 40台)
アクセス:市バス「岡崎道」下車 徒歩約10分
見頃:4月上旬~4月中旬
サイト:http://www.kurodani.jp/
TOP画像も金戒光明寺の風景:出典:京都の桜写真
岡崎神社の桜の撮影スポットは?
<岡崎神社>
出典:京都の桜写真
金戒光明寺へ行ったなら、併せて訪れて欲しい穴場名所が「岡崎神社」です。
「平安神宮」と「哲学の道」の中間あたりの立地でもあり、一息つくのに最適な桜スポットでもあります。
京都の四方に平安京鎮護のため桓武天皇が794年に建立した社のひとつで、スサノオノミコトを祀ります。
境内に入ると至るところで目につくうさぎがモチーフの神社で、縁結びや子宝・安産の御利益で名高いパワースポットでもあり、卯年の正月にはこじんまりした境内から人が溢れるほど混み合いますが、普段は狛兎が静かに出迎えてくれる、落ち着いた神社です。
・境内も広くないですし、混雑もしていないのですぐに廻れます。
・普段は静かな雰囲気を味わえる隠れオススメスポットです。
桜の木は多くはありませんが、こじんまりした境内の能舞台手前に2本ほどの、ピンク色がことのほか鮮やかな枝垂桜があり、可愛らしいあちこちのウサギとよくマッチして、華やかな雰囲気を引き立てます。
子授けウサギや狛兎、招きウサギと可愛らしいうさぎ尽くしの神社で、授与品もキュートなウサギがデザインされたものばかりなので、女性にはたまらないでしょう。
特にウサギをかたどったおみくじは大人気です。
ましてや縁結びや安産のパワースポットときては、花見目的でなくても女子は訪れる価値があるスポットと言えそうです。
<基本情報>
住所:京都市左京区岡崎東天王町51
TEL:075-771-1963
拝観日:無休
拝観料:無料
拝観時間:9:00~17:00
駐車場:あり(無料 わずか)
アクセス:地下鉄「蹴上駅」下車 徒歩約15分
見頃:3月下旬~4月上旬
サイト:http://www.okazakijinja.jp/precincts/
まとめ
京都観光の要である左京区は、なんと言っても花見の名所では必ず名前が上がる「平安神宮」「岡崎疎水」「哲学の道」など名高いスポットがあるエリアですが、実はその付近にもぽっかり穴が空いたような穴場名所があります。
近年、そんなスポットも年を追うごとに人が増え始めていますが、まだ定番名所に比べればはるかにストレスなく楽します。
今回はそんな上京区の3箇所をピックアップしましたが、まだまだ撮影スポットはたくさんあるので、ぜひ別記事も参考に訪れてみてください!
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