黄金色のトンネルに真っ赤な絨毯!
紅葉スポットで見られる美しい景観ですが、京都ではさらに寺社仏閣が加わって演出を深め、一味違う体験をすることができます。
理想を言えば人が少ないところで体験したいところ。そこで京都のそんな紅葉が堪能できる穴場スポットを探してみます。
今回は伏見区でピックアップしてみました!
京都で紅葉の穴場 醍醐寺とは?
伏見稲荷神社の門前町にして伏見城の城下町でもあった伏見区は、京都市に編入されて以降は京都の郊外地域として発展し11区中最も人口の多いエリアでもあります。
かつて伏見は「伏水」と記していた名水の湧く土地で、それゆえ酒造りが盛んな場所でもあります。
千本鳥居で有名な伏見稲荷神社は紅葉では穴場でしたが、現在は鳥居目当てで紅葉時期も訪れる人が増え、特にアクセスではかなり混雑するようになってしまいました。
それでも探せばまだ紅葉穴場はあります。そこで、そんな伏見区の紅葉穴場スポットを紹介します。
※右上の□ボタンで拡大してご覧下さい。その際、目的の地区にチェックを入れながら参照ください。
<醍醐寺>
住所:京都市伏見区醍醐東大路町22
TEL:075-571-0002
拝観日:無休
拝観時間:9:00~17:00
拝観料:境内は無料/三宝院庭園・殿舎/霊宝館/伽藍はそれぞれ一般600円(共通券あり)
駐車場:あり(有料)
アクセス:市営地下鉄 醍醐駅下車
京阪バス 醍醐三宝院バス停
見頃:11月中旬から11月下旬
サイト:http://www.daigoji.or.jp/
伏見区の紅葉で有名な穴場といって多くの人が勧めるのがここです(矛盾した表現ですが・・・)
とにかく広大な敷地を有し、醍醐山(衣笠山)全域が寺領です。山の上と下をそれぞれ「上醍醐」「下醍醐」と呼んで分けているほどで、その間は約1時間はかかるほど離れています。
そのため全てを回るのは大変で、特に上醍醐を目指すなら服装も動きやすいほうがいいでしょう。
真言宗醍醐派の総本山で、ひときわ目を引く五重塔など京都文化財として世界遺産登録がされています。
秀吉の「醍醐の花見」として桜のスポットとしては日本屈指なので春は穴場とは間違っても言えませんが、紅葉に関してはそれほどメジャーではなく、また広い境内のためかなりゆったりできる穴場です。市内から離れているのも手伝い、落ち着いて見ることができるでしょう。
・桜が有名らしいですが、紅葉もとても綺麗です・・あまり情報が回っていないのか、人が少なくて良かったです。
・人でごった返す秋の京都ですが、この辺りはとても落ち着いていました。
下醍醐では仁王門から続く参道が紅葉トンネルになりますし、上醍醐では如意堂周辺がきれいなポイントです。
しかしなんといっても見事なのは弁天橋からの紅葉で、真っ赤なモミジが池に映り込み素晴らしい景観を見せてくれます。 また三宝院の紅葉も見逃せません。
拝観は施設ごとに拝観料が必要なため少し高いという評判もありますが、紅葉目的でしたらお金はかかりませんし、頑張って見ようという方には共通券(1,000円)をおすすめします。
(上醍醐は入山料が必要)
周辺道路が狭く、駐車場もそれほど余裕がないので公共交通機関が楽なアクセス方法です。
京都で紅葉の穴場 御香宮神社とは?
<御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)>
住所:京都市伏見区御香宮門前町174
TEL:075-611-0559
拝観時間:9:00〜16:00
拝観料:大人 200円 学生 150円(境内は自由)
休日:不定休
駐車場:あり(無料)
アクセス:近鉄電車「桃山御陵前」駅下車 徒歩約3分
京阪電車「伏見桃山」駅下車 徒歩約4分
JR 奈良線「桃山」駅下車 徒歩約5分
見頃:11月中旬~下旬
サイト:http://www.kyoto.zaq.ne.jp/gokounomiya/
前述のとおり伏見は名酒の産地ですが、酒造りにかかせない名水が湧く神社として有名で、名水100選にも入るこの「御香水(ごこうすい)」を汲みに来る人があとを立たず、地域の人からも「ごこんさん」と呼ばれ愛されています。
病気平癒の霊水としても観光客に評判のパワースポットでもあります。
862年には清和天皇から良い香りの水が湧くことから「御香宮」の名を賜ったとされているので、少なくとも1200年前以上からこの地にあったことがわかっています。
やはり市内からは離れているせいもあり、また人気の酒造エリアとは駅の逆側でもあり、比較的ゆっくりと見学できます。
極彩色の本殿といい、伏見城の大手門が寄進された表通りに面する表門といい、豪華絢爛な文化が特徴の桃山時代の影響があちこちに見て取れる、色彩豊かな神社と言えます。
・ほとんど参拝者もおらず、気持ちよく参拝することができました。紅葉の時期に行きましたので、黄色く色づいた大木の銀杏がとてもきれいでした。
・割と穴場なのか混雑もなくゆっくり参拝でき落ち着きます。
境内では、モミジやイチョウが色ずく姿が眺められますが、なんと言っても江戸の作庭師・小堀遠州作の石庭内での真っ赤な紅葉は庭の趣でいっそう冴えます。
また、これも敷地内にある桃山天満宮にそびえるイチョウの色づく様子は、前述のレビューのとおり、参拝者の目を釘付けにします。
懐妊しながらも新羅出征緒したのち、無事に安産を果たした神巧皇后にまつわる安産ご利益の地は月読神社などいくつかありますが、この御香宮神社も神巧皇后を祀神としている事から安産祈願神社として有名です。
また、伏見城の残石が300個近く保管されているのが本殿への途中で見学できます。
せっかく行ったなら、人気の水占いは忘れないで下さいね!
社務所で買ったおみくじ(200円)を水にかけると運勢が現れる楽しい趣向の占いです。
紅葉をゆったり楽しみながら、歴史の変遷を肌で感じつつ名水のパワーをいただける・・そんな見どころの多いスポットと言えるでしょう。
尚、5分程度の距離に最寄り駅が3つもある電車のアクセスががいい場所なので、鉄道がおすすめです。
京都で紅葉の穴場 城南宮とは?
<城南宮>
住所:京都市伏見区中島鳥羽離宮町7
TEL:075-623-0846
拝観時間:9:00~16:30
拝観料:一般600円、小学生・中学生400円
駐車場:あり(無料)
アクセス:地下鉄烏丸線「竹田」駅下車 徒歩約15分
市バス 「城南宮東口」下車 徒歩約3分
見頃:11月中旬~下旬
サイト:http://www.jonangu.com/
平安京の南の守護神として創建されたお寺で、方除けや厄除け・交通安全にご利益が篤くお祓いに訪れる人が後を立ちません。
ここの霊験はあらたからしく京都市内を走る自動車の多くに、ここで入手した交通安全ステッカーが貼られているのを見かけるほど。
敷地の広さや京都市から離れていることもあり渋滞も少なく、紅葉シーズン中もゆったり観賞できるスポットです。
・神社の敷地内は広大でかつ静寂の緑一杯(紅葉も)の世界となります。
・こちらは紅葉が遅いからなのかそれほど人がおらず、静かにお参りできました。
最初の鳥居をくぐりしばらく石畳の参道を行くと朱塗りの鳥居に迎えられ、大きな赤い鳥居くぐるとその先が本殿です。
さらに先に行くと、しだれ梅が素晴らしいスポットですが紅葉も楽しめる神苑があります。高名な中根金作が造営したこの神苑には「春の山」「平安の庭」「室町の庭」「桃山の庭」「城南離宮の庭」と趣の異にする5つの庭園があり、各時代の庭園様式を比べて眺めることができます。
またここは別名「源氏物語の庭」とも呼ばれ、この歴史上の著作にちなんだ約80種類以上の植物が四季を通して彩りを加え、庭の景観とともに楽しめるようになっています。
もちろん秋にもフジバカマやリンドウ、ツワブキ、そして「平安の庭」ではイロハカエデを楽しむことができます。
こんな『源氏物語』の世界を下敷きにした紅葉が眺められるのは、城南宮ならではと言えるでしょう!
紅葉は主に11月中旬ごろから「平安の庭」「室町の庭」「桃山の庭」3っのエリアでイロハモミジなど約100本の木々が色づき始めます。
茶室ではお抹茶もふるまわれるので、ゆったりとした時間を源氏のロマンを感じながら紅葉に囲まれて過ごすひとときはいかがですか?
巫女雅楽が舞われたり祭事も活発に行われ、時期的にはちょうど
●火焚祭、火焚神事(11月20日)
●秋祭(新嘗祭)(11月24日)
なども予定されているので、タイミングが合えばぜひ見物してみてください。
また、前述のとおりこちらの厄除けの霊験は評判ですので、お守りも入手することをおすすめします。
まとめ
伏見区の紅葉穴場スポットは紅葉のきれいさだけではなく、おのおのしっかりした特色を持つ神社やお寺で楽しい観光になるところばかりです。
世界遺産を眺めた後、霊水パワーで喉を潤し、最後に御利益の確かな厄払いをする。そんな紅葉見物の1日も楽しいことでしょう。
⇒記事一覧はコチラ