紅葉と並んで、京都を代表する風物詩が春に咲く桜です。
その名所は、有名処から穴場までバリエーションに、富み観光客を飽きさせません。
そこで、ぜひカメラを手に暖かくなった京都へ、日本の象徴とも言える桜とお寺のベストショットを撮りに出かけてみませんか?
今回は、そんな京都の右京区で、桜の穴場撮影スポットを紹介しましょう。
※左上(表題の頭)の→□ボタンでガイドエリアを表示させ、目的の地区にチェックを入れながら参照ください。(スマホでは横回転させると見やすいです)
車折神社の桜の撮影スポットは?
<車折神社>
後嵯峨天皇が牛車に乗って通りかかった時、社の前の石にとられた車輪が裂け、立ち往生したことから名前が付いた神社で「くるまざき」と読み、「車列」「車前」とも表記されました。
学問で名をはせた清原氏出身の頼業が1189年に亡くなった際にこの地に廓が設けられ、その後「宝珠院」建立を経て、天龍寺の末寺として今日に至ります。
境内には珍しい芸能神社もあり多くの芸能関係者が成功やヒットを祈って参拝することでも有名です。
有名人の名前が記された玉垣も沢山見受けられます。実際運がよければ、著名人にも会うことができるかもしれません。
芸能神社やパワースポット(後述)としての認知度が高く、押しなべて人が多い神社ですが、大混雑というほどのことはないので、穴場の観光スポットといっていいかも知れません。
紅葉でも知られていますが、頼業が桜を好んだこともあり、かつては「桜の宮」と呼ばれていたほどに桜の名所でもあります。
・京都の桜はまだまだの中、車折神社の境内は桜が咲いており、枝垂れ桜もきれいに咲いていました。
・住宅地の中にありながら鬱蒼とした木々が繁り桜や梅、秋は紅葉と何時訪れても癒されます。
その境内には15種もの木が40本ほど植えられ、特に見どころは、桜をこよなく愛した画家・冨田渓仙氏が奉納した「渓仙桜(けいせんざくら)」です。
3月下旬には、境内中央で存在感を見せて咲くこの優美な桜をカメラに収めない手はありません。
他にも、3月上旬には盛りを迎える早咲きの「河津桜」や、4月中旬が見ごろの遅咲きの「匂い桜」があり、見どころが多いスポットですが、概して車折神社の桜は早咲きなので注意が必要です。
また、清少納言を祀る摂社も女性参拝者が多いですが、さらに女性の支持を集めているのが祈念神石のご利益です。
境内には円錐形のパワーストーンを祀った「清めの社」などもあり、祀神の「頼業(よりなり)」から「人が寄り鈴なり」の良縁があると評判です。
パワーストーンはお守りとしても授かれるので、雑誌やTVに取り上げられるほどの評判で知った女性客を沢山見かける開運のパワースポット神社です。
<基本情報>
住所:京都市右京区嵯峨朝日町23
TEL:075-861-0039
拝観日:無休(年末年始は休み)
拝観時間:9:00~17:00(境内自由)
拝観料:無料
駐車場:あり(無料)
アクセス:京福電車「車折神社」駅下車 徒歩すぐ
市バス・京都バス「車折神社前」下車すぐ
見頃:4月上旬~4月中旬
サイト:http://www.kurumazakijinja.or.jp/
TOP画像も車折神社の風景:出典PHOTOGRAPH.PRO
梅宮大社の桜の撮影スポットは?
<梅宮大社>
750年頃が創建時期と見られる単立の神社で、酒造安全と子孫繁栄を祈願する4祭神を祀ります。
境内には、またぐと子を授かるという「またげ石」もあるパワースポットとしても評判です。また楼門には奉納された酒樽も多数飾られています。
3つの神苑(庭園)を有し、四季折々の草花を回遊しながら楽しむことができます。
中でも、寺名の通り梅の花では京都でも1・2を争う名所で、約550本もの木が境内各所で咲きほこります。
・梅だけでなく、桜、つつじ、紫陽花、蓮など四季折々の花が咲き乱れる美しい処ですので、一見の価値はあると思います。穴場でゆっくり観光したい人にお勧めです。
・梅と言えば「北野天満宮」が有名だと思いますが、ここは観光客も少ないため、お奨めです。
梅宮大社では、20種類・約150本もの桜が時期をずらしながら境内を春色に染めます。
楼門前や末社付近では印象的な山桜や染井吉野も咲きますが、ここの桜でおすすめなのが、その後に盛りを迎える八重桜です。
庭園の中で、比較的低い位置で可憐な花のトンネルを作ってくれ、ちょうど盛りの4月の第3日曜には毎年桜祭も開催されますの、少し遅めに行くのもいいでしょう。
酒造安全神社ということもあり、神酒や甘酒の無料で頂けたりもします。
境内には猫の姿をたくさん見られることでも知られており、猫のお守りやおみくじもあるなど、隠れた猫好きの聖地にもなっています。
<基本情報>
住所:京都市右京区梅津フケノ川町30
TEL:075-861-2730
拝観日:
拝観料:550円(境内無料)
拝観時間:9:00~17:00
駐車場:あり(無料)
アクセス:阪急電車「松尾駅」下車徒歩約10分
見頃:4月上旬~4月中旬
サイト:http://www.umenomiya.or.jp/index2.html
春日神社の桜の撮影スポットは?
<西院 春日神社(さいいん かすがじんじゃ)>
出典:京都の桜写真
883年に淳和天皇隠居の後院「淳和院」に、奈良春日大社から分霊し祀られたのが始まりとされ、病気平癒や旅行安全などを祈願できる神社として知られています。
付近では、その淳和院の跡地も見つかっており、当時は規模も大きい離宮であったことが分かっています。
境内にある還来(もどろき)神社は、旅行の無事を祈る参拝者で後を絶ちません。
また、神前の霊石「梛石(なぎいし)」には、旅行の無事を報告する習わしや、撫でた手が病気平癒の御利益を得るとも言われています。
春日神社の桜で広く知られているのが、鳥居脇を飾る「黒田百年桜」でしょう。
この樹齢三百年の桜は、八重の花の中に一重が混ざる希少な桜で、山桜の突然変異でできたもの。
変異種なので種子はできませんが、名桜守りの佐野藤右衛門により苗作りがなされ、「黒田百年」と命名されたものです。
この、濃い紅色の花が手鞠のように華やかに咲く桜は、大阪造幣局の「桜の通り抜け」にも植樹されて有名になりました。
また、鳥居を挟んだ反対側には、「松月」というやはり八重の桜が競うように花をつけるのも楽しいところ。
4月中旬以降に咲くこの遅咲きの桜をに合わせた土日には「黒田百年桜 さくらまつり」も例年開催されるので、希少な名物桜目当てに観光計画を立てるのもいいかもしれません。
また、淳和天皇・皇女の疱瘡の身代わりとなり治癒してくれたとされる霊石「疱瘡石」は、毎月、一日、十一日、十五日の三箇日のみ公開されるので、タイミングが合えば併せてご覧下さい。
<基本情報>
住所:京都市右京区西院春日町61
TEL:075-312-0474
拝観日:無休
拝観料:無料
拝観時間:9:00~17:0(境内自由)
駐車場:あり(無料 10台)
アクセス:阪急電車・京福電車「西院」下車 徒歩約3分
市バス「西大路四条」下車 徒歩約3分
見頃:4月上旬~4月中旬
サイト:http://www.kasuga.or.jp/
まとめ
言わずと知れた定番の観光スポットの嵯峨・嵐山エリアをかかえる右京区は、京都市の中では最大の面積を有する地域です。
桜の名所も、嵐山渡月橋周辺以外でも「天龍寺」「仁和寺」「龍安寺」などビッグネームを有しますが、混雑度も一級なので観光が心配な面があります。
それでも、まだ知られざる名所は沢山あるエリアでもあり、定番名所に比べればはるかにストレスなく楽します。
今回はそんな右京区の3箇所をピックアップしましたが、まだまだ撮影スポットはたくさんあるので、ぜひ別記事も参考に訪れてみてください!
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