1日中シトシトと雨が降り続く、うっとうしい梅雨の時期。
健康な人でも過ごしづらいですが、体調を崩しやすい人には特につらい季節です。
そこで、梅雨に起こりやすい体調不良の本当の理由や原因をよく理解して、適切な対処で不快な時期を乗り切ってみませんか。
梅雨に頭痛や肩こりが起こる本当の原因は?
人が体調を崩す原因の多くは、天気が関係してるってご存知ですか?
気象病って一口に言いますが、それほどいろいろな原因や症状があるんですよ。
毎年、梅雨の時期にも、頭痛を始め、腰痛や肩こり、眠気やだるさで困っている人はたくさんいます。
これって、台風が来たり、普通に雨が降ったりしても同じ症状が出やすいですよね。
なので、よく言われる犯人が「気圧の変化」。
メカニズムは複雑ですが、簡単に言ってしまうと、急な気圧の変化が自律神経を乱すというもの。
その結果、血流が影響を受けて、さまざまな不調を起こします。
ですので、確かに梅雨時の体調不良も、気圧の変化は関係しているでしょう。
ただ、もしあなたの不調が、特に梅雨に限って強く起きているなら、犯人は別の可能性があります。
それが「日照不足」です。
晴れ間の少ない梅雨時は、当然日光を浴びる機会も減ります。
よく日光を浴びないとビタミンD が働かず、骨がもろくなるって言いますよね。
でも、それだけじゃなくって、実は大事なホルモンも作られないんです。
それが「セロトニン」というホルモン。
別名を「幸せホルモン」といい、気分のコントロールに欠かせないものです。
晴れの少ない冬や梅雨に気分が落ち込んだり、うつに似た症状になるのも、そのためです。
また、夜になるとメラトニンという物質に変化して、ぐっすりした眠りを促す役割も。
なので、セロトニン不足の梅雨は、よく眠気を覚える人も多いはず。
でも、セロトニンの役割でもっと大事なのが、自律神経をコントロールして、ストレスに対抗することなんです。
このホルモンが不足すると自律神経が乱れ、血行が不安定になって、頭痛・肩こり・腰痛が起きやすくなります。
つ・ま・り・・
梅雨時の体調不良の本当の犯人は、お日さまを浴びる機会が減ったため。
そのため、セロトニンが不足気味になって起きている可能性が高いということです。
じゃあ、セロトニンって増やす方法はないの?ってことになりますよね。
梅雨の頭痛や肩こりをヨガや運動で改善するなら?
セロトニンが不足する原因は、主には、すでにあげた日光に加えて、運動・栄養の3つが不足することです。
なので、この3つの不足を上手に解消できれば、セロトニンを増やすことができるはず!
<日光不足の解消>
天気が悪いことには、お日さまを浴びるのも、なかなか難しいですよね。
曇りの日でもビタミンDを吸収する程度の紫外線は十分ですが、実はセロトニンはお日さまを「見る」ことで増えるホルモンなんです。
例えば、冬季うつの人に、朝方を選んで、2500ルクス以上の太陽光に近い光線を見せて、治療する方法があるくらいです。
天気のいい朝にカーテンを開けて朝日を浴びるのって、それだけ大切なんですね。
そこで、医療用器具まで買わなくても、効果が得られるのが「光目覚まし時計」。
日の出のように、朝日に近い照度の光が徐々に明るくなり、起きる時に最大になる光療法です。
目覚ましになるほど強烈な光なので、梅雨時でもセロトニンの分泌が期待できますよ。
<運動不足の解消>
梅雨時は、家に閉じこもりがちで、運動不足にもなりがち。
なので、日光不足に輪をかけて、セロトニンが不足気味になってしまいます。
実は、セロトニンの分泌を促すには、リズム運動が効果的なんですよ。
例えば一定のリズムで身体を動かすジョギングや自転車は最適。
ただ、外は雨が多くてなかなか難しいと思うので、家の中でできる音楽に合わせたエアロビみたいなエクササイズがオススメです。
もし苦手なら、器具や適当な台を使った「踏み台昇降」でもOKですよ。
また、実は「ヨガ」って、セロトニンを増やして健康を保つのが、主な目的のエクササイズだったって知ってました?
増やせる理由はいろいろありますが、一番の理由は、吸って吐いてという一定の呼吸リズムに合わせて身体を動かすから。
よく、浜辺で朝日を浴びてヨガのポーズをとっている、かっこいいスチールフォトを見かけますよね。
あれって、セロトニンを出す最高のシチュエーションなんです。
なので、先程の光時計も利用しながら、ヨガに挑戦してみると、体調不良に効果があるかも知れませんよ!
せっかくなので、セロトニン分泌はもちろん、偏頭痛や肩こりまで楽になるポーズをひとつだけ紹介しましょう。
<うさぎのポーズ>
動画でも言ってますが、くれぐれも無理をしないでくださいね。
梅雨の体調不良に効く食べ物や食事のレシピは?
<栄養不足の解消>
劇的な効果があるわけではありませんが、セロトニンを増やす効果がある栄養素があります。
それが「トリプトファン」。
必須アミノ酸のひとつで、早く言えばタンパク質なので、主には肉や卵、豆類に多く含まれる成分です。
<トリプトファンを多く含む食材>※100g当たり
バナナ 10mg
アボカド 33mg
豆乳 53mg
鶏卵 180mg
牛乳 42mg
ヨーグルト 47mg
プロセスチーズ 291mg
ひまわりの種 310mg
アーモンド 201mg
肉類 150~250mg
赤身魚 200~250mg
糸引納豆 242mg
すじこ 331mg
たらこ 291mg
白米 89mg
そば 192mg
特に乳製品やナッツ・卵なんかの、普段よく口にするものばかりなので、取り入れるのも楽ですよね。
どちらかと言えば、植物性の方が動物性に比べてセロトニンの材料になりやすいそうですが、いずれにせよバランスよく摂ることが何より大事です。
また、炭水化物を一緒に摂るとさらに効果的なのも分かっています。
だから、梅雨時で体調が悪い時は、ダイエットも中断した方がいいでしょう。
最後に、旬の食材を使った、最強トリプトファンレシピをひとつ紹介します。
<鯖とクルミと枝豆の混ぜごはん>
この時期旬の赤身魚のサバには、トリプトファンが100g当たり230mgも含まれる優良食材。
さらに旬の枝豆は、野菜類では最も多い150mgも含まれています。
またくるみも200mgも摂れるスグレモノ。
この3つを利用して、炭水化物のご飯に混ぜ込んだレシピは、トリプトファンづくしなので、ぜひ!
料理名:鯖の混ぜご飯
作者:eccorantan
■材料(2人分)
鯖 / 片身
塩 / 適量
酒 / 小さじ1
玉葱(中) / 1/4~2/3個
枝豆(冷凍) / 30粒程度
カイワレ大根 / 1つまみ程度
クルミ / 3~4粒
温かいご飯 / 茶碗軽く2膳分
昆布茶 / 少々~
エキストラバージンオリーブオイル / 小さじ2~
梅干し / 適量
わさび / お好み量
粉チーズ / 適量
醤油・ポン酢しょうゆなど / 各自お好みで
■レシピを考えた人のコメント
焼き鯖と枝豆・クルミの混ぜご飯に、スライスオニオン・梅・わさびなど合わせた混ぜご飯です。オリーブオイルや粉チーズでマイルドな味わいに仕上げました。
まとめ
肩こりや腰痛・頭痛は原因がたくさんあり、いくつかの原因で起きていることも確かでしょう。
なので、梅雨の体調不良の一つの原因として、参考にしてみてください。
すぐすぐ効果が現れるのは難しいですが、症状の緩和に役立つことは期待できるはずです。
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