京都で毎年7月に開催される祇園祭は、今年も観光予定の方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
3大祭りとしてあまりにも有名ですが、1ヶ月にも渡るためなかなか全てを見物するのはむずかしいところ。
中でもポイントは「山鉾巡行」とその「宵山行事」がメインになると思いますが、2014年からは前祭り・後祭りに分かれたのでいずれかに目的をしぼった観光日程にならざるをえないでしょう。
そのうち、後祭りの山鉾巡行に行く予定の方に、その日程や見どころなどをご紹介します。(前祭りはコチラ)
また、半日予定の山鉾行事の後の観光スポットも併せて紹介したいと思います。
祇園祭 後祭りの時間やコースは?
合わせて33基の山と鉾が曳き回される山鉾巡行は、昭和41年より7月17日に行われてきましたが、前述通り2014年より前祭り・後祭りとして分けて巡行することになりました。
日程
・前祭り(さきまつり)~7月17日
9時から13時頃まで (23基巡行)
・後祭り(あとまつり)~7月24日
9時30分から12時頃まで(10基巡行)
交通事情などで統一された行事を元の前と後に戻した理由は、千年以上にわたり継承されてきた本来の形を伝えていくためとされています。
前祭りに比べて賑やかさがあまりないため出遅れの意味の語源とされた後祭(あとのまつり)は曳き回される山鉾も10基と少ないですが、それでも充分見ごたえはありますし、前祭りにはない花笠巡行は華やかで芸能的ですから、祇園祭ではかかせないおすすめイベントのひとつです。
<山鉾巡行コース>
<山笠巡行コース>
後祭りには、前祭りにはある「くじ改め」「注連縄切り」などのイベントはないので、見どころとしてはなんといってもコース上曲がり角での「辻回し」でしょう。
「辻回し」~コース2箇所の曲がり角(河原町御
池、四条河原町)での山鉾を方向転
換させるビューポイント。10t近
くあるの山鉾を3~40人の男たち
が「ソーレ」「エンヤラヤー」の掛
け声とともに取り回す最大の見どこ
ろの箇所です。
あと、後祭りで皆さんが目玉に挙げるのは平成26年に完全再興された大舩鉾(おおふなほこ)。焼失から150年ぶりに再建された高さ約6m、全長約7mの巨大壮麗な山鉾です!
後祭りのもうひとつの目玉はやはり花笠巡行!
「花笠巡行」~大きな鉾などは出ませんが、織物業
者や花街が参加するので行列の華や
かさは男性的な山鉾行事とは対照的
です。巫女さんや芸舞妓さんも練り
歩く、女性が多い神事です。
祇園祭 後祭りの見どころを徹底攻略
前述のとおり、後祭りは山鉾巡行が10基と少な目ですが、前祭りより人出も少ないので、山鉾行事を味わうにはむしろいいのではないでしょうか?
とは言え有名イベントのことですし、今年(2016年)は24日が日曜日にあたっていますので、場所取りは2~3時間前から始まることが予想されます。
ポイントとしては、前祭りにはある「くじ改め」「注連縄切り」などの時間に左右されるイベントがなく、「巡行」や「辻回し」に集中でき予定を立てやすいこと。
ただもうひとつのポイントとして、同時に花笠巡行が八坂神社より逆行するようにスタートするので、どちらを中心に予定を組むかが考えどころ。
作戦としては、前祭りより忙しく動き回る要素が少ないので、一番見物したいスポットを決めてしまい、そこで通過を眺めるのがいいと思います。
そこで山鉾巡行のおすすめは、なんといっても「辻回し」。経路をご覧いただくとわかりますが、山鉾と花笠が重なる場所で辻回しも見れるポイントは河原町御池と四条河原町の両交差点当たりです。
例えば、
●10時頃辻回しが始まる河原町御池に早めに場
所を確保して辻回しを楽しみながら、11時頃
にさしかかる花笠行列を待つというのも手かも
しれません。
辻回しは人気ポイントなので、最前列の目の前で見たければ2時間以上前に行って場所を確保する必要がありますし、これはあくまで例ですので混雑具合も見ながら参考にしてくださいね。
申し込めば有料観覧席もあって、座って見物できます。ただ辻回しを見るには少し遠目なので、やはり交差点間近で見るほうが迫力があります。
それに有料席は座るブロック・着席時間が決まってるので、まったく自由というわけには行きませんので注意してください。
終盤には、人出も緩和されて前列で見れる場所も増えていく可能性もあるので、臨機応変に行動してみてくださいね。。
祇園祭 後祭りのあとの楽しみ方
山鉾巡行は、お昼前後には一段落してしまいます。
でも、せっかく来た祇園祭観光がそこで終わってしまったら物足りないですよね。
それでは、24日にはもう祇園祭の関連行事はないのでしょうか?
実は、八坂神社にとっては山鉾巡行より重要な神事「還幸祭(神輿渡御)」が24日夜にあります。
これは、四条お旅所から神様が八坂神社に帰って行く神事で、
・午後5時頃から:四条御旅所を三基の神輿が行
列と一緒に出発。それぞれ所定のコースを回り
ます
・午後9時~10時頃:八坂神社に還幸して御神霊
を本殿に移し祭典(還幸祭)を行ないます。
提灯をつるした沿道で、お神輿や馬に乗った稚児や氏子さんの行列を見送ることができるので時間が許せば見物してみてください。
昼間の、男たちの威勢のいい山鉾巡行や女性的な山笠行列とはまた違った趣の行事イベントなのでおすすめです。
還幸祭神輿行列ルート
出典:http://www.yasaka-jinja.or.jp/event/gion02.html
祇園祭の行事ではありませんが、もし食事などの後「還幸祭」まで時間があるようでしたら、法金剛院の蓮の花がこの時期見頃できれいです。
また、終わりかけの時期なので運がよければですが、三室戸寺に1万株咲く紫陽花が間に合うかもしれないので、問い合わせてみるといいかもしれません。(明星山三室戸寺 tel 0774-21-2067)
まとめ
前祭りでも書きましたが、祇園祭の頃の京都は盆地地形に加え、梅雨明け時期にもあたり例年暑さから体調不良者が続出しています。
ですので、見物の際はくれぐれも帽子をかぶったり、小まめな水分補給などの注意が必要です。
せっかくの日本でも有数のお祭り観光。怪我や体調に十分気をつけて楽しんでくださいね!
夏のいい思い出ができますように!